マンション売却で成功するためには、相場感をつかみ、適正価格で売り出すことが大切です。
本記事では、首都圏マンションの相場感や、適正価格の調べ方、なるべく高くマンションを売却する方法をまとめて紹介していきます。
首都圏の中古マンション市場の遷移
※東日本不動産流通機構のレポートをもとにすむたすマガジン編集部が作成
上記のグラフは、首都圏の中古マンションの過去10年間の成約価格(㎡単価)を表しています。
首都圏のマンションの成約価格は、東京、神奈川、千葉、埼玉すべてのエリアで直近10年間上がり続けています。特に2020年以降は急激に成約価格が高くなっています。特に需要が集中しやすい東京では、10年間で約4割ほど価格が上昇しており、他のエリアでも2~3割ほどの上昇が見られます。
マンション市場の高騰には、以下のような背景があると考えられます。
- 低金利政策が続いており、住宅ローンを組みやすくなっている(変動金利で0.4~0.5%)
- 新築価格の上昇が続いており、中古マンションを購入する人が増えている。
築年数別の成約価格
※東日本不動産流通機構のレポートをもとにすむたすマガジン編集部が作成
上記のグラフは、首都圏の中古マンションの築年数ごとの成約価格を表しています。
全体的には、築年数が経過するごとにマンションの価格は下落することが分かります。
細かく見ていくと、築5年ほどで成約価格がぐっと引き下がっています。この理由としては、一般に築5年までが築浅と呼ばれるため、その称号がなくなった物件はやや需要が落ちるからだと考えられます。
築10年~20年の期間は比較的下落が緩やかですが、25年を超えたあたりでやや大きな下落が起きています。この理由としては、築年数20~25年は老朽化が顕著に表れる時期であるため、管理や修繕が不十分な物件は、価値が下がりやすいからだと考えられます。
マンションの売り時はいつがいい?
関東圏のマンション市場は好況ではあるものの、いつまでこの好況が続くのか断定することはできません。
あまりにも高騰が続けば、マンションを購入できる層が少なくなり、需要が落ちることになります。マンションの価格は需要と共有によって決まりますので、需要が落ちれば、価格の下落が起きるでしょう。そのため、この先も好況が続くだろうと楽観視するのは危険です。
市場を見ることはもちろん重要です。しかし先が見えにくい要素を当てにするより、自身のライフイベントや売却したい目的を重要視すべきでしょう。
また、市場全体の値動きと「実際に自分の家がいくらで売れるのか」には乖離があります。そのため、まずは査定を行ってみて、今自分の物件にどれだけ価値があるのか把握するほうが、売却の検討材料となるでしょう。
自分の物件の相場を知る方法
マンションを売却するにあたって、相場や適正価格を調べることは大切です。ここでは、自分のマンションの相場価格を調べる4つの方法をお伝えしていきます。
- 不動産情報サイト
- 一括査定サイト
- AI査定/匿名査定
- すむたすのAI査定
それぞれ具体的に解説します。
不動産情報サイト
自分のマンションの相場価格を調べる1つ目の方法は、「不動産情報サイトを活用する」ものです。
例えば、レインズマーケットインフォメーションや土地総合情報システムというサイトでは、直近のマンションの成約価格が把握できます。自分の物件と条件が似ている物件の成約価格を見れば、「大体これくらいで売れるのか」という相場観を養えるでしょう。
また別の方法として、SUUMOなどのポータルサイトで自分と似た物件がいくらで売り出されているのか確認するのも良いでしょう。しかし、SUUMOに掲載されている価格はあくまで「売出価格」であり、実際にはここから値下げや価格交渉が入ることが多いので、成約価格はもう少し低いと考えておきましょう。
一括査定サイト
自分のマンションの相場価格を調べる2つ目の方法は、「一括査定サイト」の活用です。
一括査定とは、複数の不動産会社に一括して査定依頼を出せるサービスです。一度依頼を出せば、複数の査定結果を一度に比較できる点が魅力です。
しかし、一括査定サイト以下のようなデメリットもあるため、注意が必要です。
- 査定を依頼した不動産会社から営業電話がかかってくる
- 契約を獲得するために、意図的に価格を高く提示する不動産会社も多い。
- 査定価格は「売却予測価格」であり、実際に売れる価格ではない。
AI査定・匿名査定
自分のマンションの相場価格を調べる3つ目の方法は、「AI査定や匿名査定」の活用です。
AI査定とは、人ではなくAIが過去の売買データや市場状況を基に査定額を算出します。基本的には、個人情報を開示する必要が無く、査定結果も一瞬で分かるサービスが多いため、気軽に利用できる点が魅了です。
しかし、マンションの適性価格を算出するには、市場の状況を正確に把握している専門家の知見が必ず必要です。そのため多くのAI査定では、価格算出の精度が高いとは言えないため、「参考価格程度」と捉えておくのが無難でしょう。
すむたすのAI査定
マンションの相場価格を調べる4つ目の方法は、「すむたすのAI査定」の活用です。
株式会社すむたすが提供しているAI査定では、「独自のアルゴリズム・膨大な成約情報・専門家による価格チェック」を組み合わせることで、非常に精度の高い価格算出を実現しています。
また、算出される価格は予測価格ではなく、「実際に物件が売れる価格」を示しているため、より明確な物件の価値を知ることが可能です。
また、査定には電話番号と氏名の入力は必要ないため、営業電話がかかる心配もありません。興味のある方は、以下のリンクより無料で査定を受けてみてはいかがでしょうか?
マンションを高く売るための方法
マンションの売却をするのであれば、誰しも高く売りたいと思うものです。しかし、高くマンションを売るためにはそれなりの工夫が必要になります。マンションをなるべく高く売却するためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
- 時間をかけて売却活動を行う
- 優秀な担当者と出会う
- 適切なプライシング
- 内覧に工夫を施す
代表的な4つの方法を紹介していきます。
時間をかけて売却活動を行う
マンションをなるべく高く売るための1つ目の方法は、「時間をかけて売却活動を行うこと」です。
一般的にマンションの売却には平均3〜6ヵ月ほどの期間を有します。あまりに期間が短すぎると焦って不必要に値下げをして結果的に思っていたように売却ができないリスクがあります。
時間をかけて戦略を練り、売却活動を進めていくことで「どうしてもこのマンションが欲しい!」と思ってくれる購入希望者が現れる確率を高めることができます。
優秀な担当者と出会う
マンションを高く売れるかどうかは、優秀な担当者と出会えるかどうかが重要なカギを握っていると言っても過言ではありません。
優秀な担当者を見抜くためには、以下の項目をチェックするようにしましょう。
- 査定価格や販売戦略を根拠をもって説明することができる。
- 長期的な見通しを持っている(この時期までに売れなかったら、これくらい値下げをするという、見通しをもっている)
- 過去の販売実績が豊富。
- 連絡が取りやすく、レスポンスが早い。
- 人当たりが良く、コミュニケーション能力が高い。
大手の有名な不動産会社であっても、営業マンの実力にはかなりばらつきがありますし、ノルマを重視する会社の場合は、顧客の要望を無視した提案をしてくることもあります。契約する不動産会社は会社の評判よりも、担当者の実力で選んだ方がよいでしょう。
適切なプライシング
マンションを高く売るためには、状況に応じて適切なプライシングをすることが重要です。
例えば、最初は相場より1割ほど高めに売り出し、買い手が現れるまで少しずつ値下げしていく戦略を取れば、売却期間は長くなるリスクはありますが、高値で売れる可能性は高まります。
「物件をいくらで売り出すか」「値下げはどのタイミングでどのくらい行うか」「購入希望者からの価格交渉にどの程度応じるか」などは素人では判断が難しいため、担当者に任せるのが得策です。優秀な担当者であれば、絶妙なプライシングの方法を熟知しているはずです。
内覧に工夫を施す
購入希望者の購入意欲をより掻き立てるためには、内覧に工夫を施すのも重要なポイントです。
まずは物件の魅力を整理しておきましょう。担当者と一緒に購入希望者にどのように魅力を伝えるか戦略を練ることが大切です。
また、部屋をきれいに掃除するだけでも印象がガラッと変わって見えます。特に、玄関・水回り・ベランダは目に付きやすいので、重点的に掃除することをおすすめします。汚れがひどいようであれば、数万円で依頼できるハウスクリーニングの利用も検討してみましょう。
可能であれば、先に新居へ引っ越してしまい、部屋を空室にできれば、内覧の成功率はぐっと引き上がります。なぜなら、空室の方が物件そのものの魅力が伝わりますし、購入希望者が気兼ねなく部屋の様子を見られるためです。