リノベでも無視できない!中古マンションの購入でよくある後悔
中古マンションを購入し、その後にリノベーションしようという場合、今の間取りや内装はあまり気にならないかもしれません。気になる部分があっても、リノベーションで直してしまえばいいと考える人もいるでしょう。
しかし、リノベーションで何でも変えられるわけではありません。規約や構造、周辺環境など、リノベーションで変えられないものもたくさんあります。リノベーション以前の、中古マンション選びで気をつけたいこと、よくある後悔をチェックしておきましょう。
隣人の生活音が気になる
リノベーションの有無にかかわらず気をつけたいのが、「隣人の生活音」です。上階の住人の足音、隣人の会話や生活の音などは、一度気になり始めるとストレスが溜まるでしょう。話し合いで何とかなればいいですが、注意しても直らないだけならまだしも、それが原因でトラブルが起こることもあるかもしれません。
暮らし始めてから後悔しないために、両隣や上階の部屋の生活音が気にならないか、内見時に耳を澄ませてみましょう。
「普段家で過ごしている時間」に内見に行くのが、生活音に関する後悔を防ぐにはいちばんです。夜(営業時間外)に内見に行くのは難しいかもしれませんが、不動産会社や売主によっては対応してくれることもあります。
また、最近はリモートワークやフリーランスなど、日中も家で過ごす人が増えています。家族の誰かが日中も家にいるなら、日中と夜で内見に2回行ったり、売主に時間帯ごとの騒音・生活音について聞いてみたりするのがおすすめすです。
新しい耐震基準を満たしていない
築年数や見た目のきれいさばかりに目を向けていると起こりかねないのが、「新しい耐震基準を満たしていなくて、安心して暮らせない」という後悔です。耐震基準は「建築基準法」により定められていて、1971年、1981年、2000年にそれぞれ改正されました。
マンション選びにおいて大切なのが1981年6月1日の改正で、1981年5月31日までの基準が「旧耐震」、6月1日以降の基準が「新耐震」です(2000年の改正は木造住宅に関するものなので、鉄筋コンクリート造のマンションでは気にしなくて構いません)。
ただ、耐震基準は「マンションを建てた日」ではなく、「確認申請を受けた日」のものが適用されます。確認申請は通常、工事開始の3ヵ月ほど前に出されます。例えば1980年の5月1日に確認申請を出し、1981年の6月1日に竣工した場合、旧耐震で建てられているかもしれません。
配管が古く、水漏れがある
「部屋を丸ごと直す前提」のリノベーションだからこそ気をつけたいのが、見えない部分の不具合です。例えば配管が古く、水漏れがあるマンションを買ってしまうと、それを修理するための余計なお金がかかってしまいます。
リノベーションをせず、買った状態のまま住み続けるつもりなら、このような設備部分にも自然と注意が向くでしょう。しかし、リノベーション前提だと「気に入らない部分やちょっと傷んでいる部分は直せばいい」と思い、チェックを怠ってしまうかもしれません。
共用部分で水漏れが起こった場合はマンション側の負担で修繕することになりますが、修繕積立金はマンションの住人が毎月支払っているものです。予定外の修繕が発生すると、一時金を徴収されることもあります。
配管や設備、マンション全体の修繕状態なども一通りチェックしておきましょう。
管理規約により、やりたいリノベができなかった
どんなマンションにも管理規約がありますが、これをよく確認しておかないと、やりたいリノベーションができずに後悔するかもしれません。特に専有部分と共有部分の区別、規約による禁止事項はしっかりチェックしておきましょう。
リノベーション自体はできても、内装に使えない素材がある、設備を動かせないなどの禁止事項が決められているマンションもあります。
特に、ベランダや窓は専有部分だと感じますが、実は共有部分です。規約によりリノベーションできることも稀にあるかもしれませんが、基本的にこれらの部分の改築できません。仮に窓やベランダをリノベーションできるマンションが見つからなかったとしても、あらかじめ確認し納得したうえで購入すれば、後悔せずに済むでしょう。
中古マンションのリノベーションでよくある、お金回りの後悔
中古マンションのリノベーションでは、マンションの購入費とリノベーション費、2つのお金がかかります。お金回りの注意点を理解し、綿密な計画を立てておかないと後悔することになるでしょう。
予定通りに住宅ローンが組めなかった
中古マンションの購入には住宅ローンが使えますが、リノベーション費は対象外ということも多いです。最近は、リノベーション費も込みでローンを組める商品も増えてきましたが、しっかり確認しておきましょう。
中古マンションとリノベーション費のローンを別々に組むと、支払日や残債の管理が煩雑になります。リノベーション用のローンは、住宅ローンよりも金利が高く返済期間が短いことも多いです。余裕を持った資金計画を組める商品を探さないと、後に生活が圧迫され、後悔することになるかもしれません。
相場よりも高いマンションを買ってしまった
相場や適正価格についてしっかり調べておかないと、割高なマンションを買ってしまい、後悔することになるでしょう。仮に条件のいい割高なマンションを見つけ、同じ価格で買うとしても、そのマンションが高いと知っているのと知らないのとでは、納得感が違います。
特に、リノベーション前提でマンションを買う場合、購入時点での内装や間取りは気にしなくて済みます。立地、広さ、構造、規約などをチェックし、希望に合うなるべく安い物件を探しましょう。
管理費や修繕積立金の負担が想像より大きい
管理費や修繕積立金は、毎月支払うものです。しっかり確認し、余裕を持った資金計画を組んでおかないと、後悔するかもしれません。今の経済力なら余裕を持って払えるとしても、今はいつ、何が起こるかわからない時代です。
マンションの購入やリノベーションのローン返済だけでなく、管理費や修繕積立金の負担も計算に入れなければなりません。これらに加え、減給や失職などのリスクを踏まえて資金計画を立てましょう。
会社選びを間違えて、予算が膨らんでしまった
マンションだけでなく、物件探しや契約を仲介してくれる不動産会社、リノベーションを依頼する会社も慎重に選びましょう。会社選びを間違えると予算が膨らんでしまうかもしれません。
仲介会社(※)を通して不動産を購入すると、上限が「(購入価格の3%+6万円)+消費税」の仲介手数料がかかります。これはあくまで上限であり、仲介手数料が安い不動産会社もあります。
リノベーションの依頼先には「工務店」「リフォーム会社」などが考えられますが、物件購入とリノベーションの両方を任せられる会社もあります。なるべく多くの会社から見積もりを取り、安くて品質のいい施工をしてくれるところを探しましょう。
リノベーション用の中古マンションはどう選ぶ?5つのチェックポイント
リノベーション用の中古マンションを選ぶうえで大切な、5つのチェックポイントがあります。このポイントに沿って物件を選べば、「ここも確認しておけば良かった」と後悔せずに済むでしょう。
確認漏れのないよう、次のチェックリストをスクショするか本記事をお気に入り登録し、それを見ながら物件探しをするのがおすすめです。
ご近所関連のトラブルや不満はないか
リノベーション用の中古マンションを選ぶときは、ご近所関連のトラブルや不満がないか確認しましょう。上記でも解説しましたが、上階や両隣の部屋の生活音が気にならないか耳を澄ませ、なるべく「普段家で過ごしている時間」に内見するのがおすすめです。
もちろん、内見だけですべてわかるわけではありません。暮らしていて気になることや過去のトラブルなどについて、売主と不動産会社に聞いてみましょう。
築年数よりも、耐震基準に目を向ける
中古マンションを選ぶときは、築年数に意識が向くでしょう。しかし、築年数だけではわからないこともあります。築年数と併せて、そのマンションの「耐震基準」もチェックしましょう。
特に、1981年付近に竣工したマンションを買うなら、耐震基準のチェックは重要です。
一般的に、中古マンションの耐震基準は築年数から推測することとなります(確認申請日を受けた年月日はわからないことが多い)。先述したように、耐震基準が改正された1981年6月1日以降に竣工したマンションでも、確認申請日がそれより前なら、旧耐震かもしれません。
旧耐震と新耐震、どちらの基準で立てられたのか、不動産会社や売主に聞いてみましょう。
理想のリノベを実現するには、管理規約と構造が重要
イメージ通りのリノベーションをするために、マンションの管理規約と構造をしっかりチェックしておきましょう。禁止事項をチェックして(無垢材など)使いたい素材が使えるか、配管や電気配線などの設備を動かせるか確認します。リノベーションのプランが固まっているなら、不動産会社にそれを見せ、相談してみるのもいいでしょう。
管理規約だけでなく、マンションの構造も大切です。部屋の構造には「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があり、大きな部屋を造りたいならラーメン構造がおすすめです。
費用がかさむリノベだからこそ、修繕計画は要チェック
リノベーションにはそれなりのお金がかかります。中古マンションを買ってそのまま住むよりも、リノベーション分費用がかかります。たくさんのお金がかかるリノベーションだからこそ、修繕計画はしっかりチェックしましょう。
築年数が古くなると、修繕積立金が高くなることもあります。老朽化の状況によっては、計画にない大規模修繕が行われることもあります。修繕積立金の方式や修繕の計画・状況をチェックし、将来的にかかる金額の目処を立てておきましょう。
リノベーション前提でも、しっかり内見しよう
「リノベーションするから、今の環境はどうでもいいや」と、内見をおざなりにしてはいけません。内見時には「隣人の生活音」「周辺環境」「共有部分の状態」などをチェックする大切な機会です。
特に近隣トラブルや周辺環境は、しばらくそこで暮らしてみないとなかなかわりません。生活がイメージできるよう、売主や不動産会社に質問しましょう。
リノベーションで後悔しないためにできる3つのこと
ちょうどいい中古マンションが買えても、リノベーションがまだ残っています。リノベーションにもいくつかの注意点があり、これらを把握せずに動いてしまうと後悔するかもしれません。リノベーションで後悔しないために覚えておきたい、3つのポイントを紹介します。
複数の業者から相見積もりを取ろう
リノベーションにかかる費用を少しでも抑えるために、複数の業者から相見積もりを取りましょう。見積もりが1社だけでは、それが高いか安いかわかりませんし、安くて信頼できる会社も見つかるかもしれません。
他社から取った見積もりは、業者への交渉材料にもなります。いくつか良さそうな会社を見つけたら、予算と他社の見積もりも伝えながら、価格を抑えられないか交渉してみるのもいいでしょう。
リノベーション済み物件も視野に入れよう
リノベーションの目的は、既存の物件ではなかなか見つからないような、理想のマンションを手に入れることです。ただ、希望に合うマンションが見つかるなら、無理にリノベーションする必要はありません。
変わった間取りのマンションや、築年数は古くて安いのに、見た目がきれいなマンションを探しているなら、リノベーション済みの物件も視野に入れてみましょう。未リノベーションで物件を探していた人にとって、リノベーションマンションは盲点のはず。思わぬ優良物件が見つかるかもしれません。
「ワンストップリノベーション」ができる業者を探そう
中古マンションの購入とリノベーションを分けず、同じ会社に依頼するのもおすすめです。「ワンストップリノベーション」ができる業者も探してみましょう。
ワンストップリノベーションなら、物件購入とリノベーションを同じ会社に任せられるので、総費用の見通しも立てやすいです。リノベーションのプランを前提に物件探しをするので、管理規約や構造を踏まえ、希望を叶えられる物件を探してもらえます。複数社とやりとりするより、手続きやコミュニケーションもスムーズでしょう。
リノベ済み物件の購入も、ワンストップリノベーションも、「すむたす」に相談を!
本記事では、マンションのリノベーションにおいてよくある8つの後悔と、物件・業者の選び方について解説しました。事前に知っておいた方が良い知識や情報は多く、理想の住まいを実現させるために知っておいて損はないため、本記事で紹介したポイントをもとに活動に取り組んでみてください。
もし、記事で紹介したリノベーション済みマンション購入やワンストップリノベーションにご興味のある方はぜひ一度すむたすにご相談ください。すむたすはお客様に合った最適な選択肢をご提示させていただくことをお約束します。「できるだけ楽に売買活動を進めたい」「そもそも何から準備すればよいか分からず不安だ」「リノベーションをするか悩んでいる」という方は、まずはオンラインの無料査定からお気軽にお申し込みください。