【この記事で分かること】
- どんなときに担当者を変更すべきか
- トラブルなく担当者を変更するための方法
不動産会社や担当者を変えることは可能か
そもそも不動産屋とやり取りをする中で、担当者に不信感を抱いたり、性格が合わないなと感じてしまった場合、変更することは可能なのでしょうか。不動産屋にもよりますが、担当者を変えたいと申告すれば変えてもらえる可能性が高いです。
不動産屋は取引を成立させて初めて仲介手数料を受け取れる仕組みになっています。せっかく自分たちの不動産会社で取引をしてもらえるのに、担当者を変えたいからと別の不動産会社で取引をされてしまうと、仲介手数料が受け取れなくなってしまいます。担当者を変えても、取引さえ成立すれば仲介手数料は受け取れますので、担当者を変えたいと言ったとしても、そこまで嫌な顔はされないでしょう。
会社と担当者どちらを変えるべきか
不動産売却を行う上で、仲介業者に対して不信感を感じて「担当者を変えたい」と思うこともあるかもしれません。しかし、このとき「担当者」と「不動産屋」どちらを変えるべきなのか考えられていないと、結果的に損をしてしまう可能性があります。
ここからは、「不動産屋を変えるべきケース」「担当者を変えるべきケース」をそれぞれ紹介していきます。
不動産会社を変えるべき状況
まず、不動産屋を変えるべきケースを2つ紹介します。
媒介契約の前後で態度が変わった
不動産を売る場合、不動産屋と媒介契約と呼ばれる契約を結ばなくてはいけません。媒介契約とは、「ここの会社に不動産売却を任せる」という意味の契約です。媒介契約には「一般媒介契約」、「専任媒介契約」、「専属専任媒介契約」の3つがあります。それぞれどのような契約内容なのかは、こちらよりチェックできます。
残念なことに不動産屋の中には、媒介契約を締結した途端に態度を急変させる担当者もいます。この背景には、より多くの媒介契約を結んで売り物件を確保することが、その先にある成約数に直結しているという事情があります。そのため、媒介契約の締結に多大な労力を割く一方で、肝心の売却活動がおざなりになっている不動産屋も少なくないのです。
このような不動産屋は、売却活動のパートナーとして信頼できないでしょう。担当者を変えるよりも、不動産屋ごと変えてしまった方がいいかもしれません。
なかなか内覧が入らない
媒介契約を締結してからある程度時間が経っているのに、内覧の希望者すら見つからないようであれば、不動産屋を変えるべきかもしれません。お伝えしたように、媒介契約の締結後に熱心に売却活動をしてくれない不動産屋も残念ながら存在します。そのため、なかなか広告を打ってもらえなかったり、購入希望者に積極的に紹介してもらえないこともあるのです。
不動産屋の怠慢によって売れない時期が続いているうちに、ほかで売れるチャンスを逃してしまっているかもしれません。
また、内覧がなかなか入らない場合には、不動産屋による「囲い込み」の可能性があります。囲い込みとは、悪質な不動産屋が売主・買い手の両方から仲介手数料を得るために行う手法です。
自社が買い手を見つけることができれば、物件の売却の仲介を依頼された不動産屋は、買い手からも仲介手数料を得られます。これを両手取引といいます。両手取引自体は違法ではありませんが、両手取引を狙うために他社からの問い合わせに対して「商談中なので紹介できない」などと嘘をつき、自社が購入希望者を見つける時間を稼ぐという悪質な手法を取っている不動産会社がいます。これを「囲い込み」といいます。
立地や価格設定に問題がないのに、なぜか内覧希望者が現れないのなら、囲い込みがされている可能性が高いと言えるでしょう。
囲い込みは元来、1社としか契約できない「専任媒介契約」や「専属選任媒介契約」で行われてきましたが、近年では複数社と契約できる「一般媒介契約」でも行われています。
一般媒介契約では、他の仲介契約と異なり売却物件の情報を「レインズ」と呼ばれる不動産屋だけが閲覧できる専用サイトに掲載する義務がありません。
これを利用して、一般媒介契約でありながらも「当社に任せてください」などと言い、他社と契約しないよう促し、レインズに登録せず、他社からの問い合わせを物理的にシャットダウンするといった、新たな囲い手法が生まれています。
囲い込みは、会社の規模にかかわらず行われていますので、信頼できる不動産屋を探すことが不動産売却においては最初のポイントとなります。
担当を変えるべき状況
次に、不動産会社を必ずしも変更する必要はないが、担当者を変えるべき状況を3つ紹介していきます。
報告が少ない / レスポンスが遅い
一般媒介契約を結んでいる場合、不動産屋は進捗状況を逐一報告する義務がありません。しかし、売主としては今どのような状況なのか気になるでしょう。レスポンスが早い担当者の方が、安心して売却活動を任せられます。
報告が少なかったり、レスポンスが遅かったりして不安を感じるのであれば、担当者の変更を検討した方がよいでしょう。
性格が合わない
やる気や能力など、不動産取引に必要な要素は持っているものの、なぜか馬が合わない担当者もいるかもしれません。普段の人間関係でも、悪い人ではないけどなぜか性格的に合わない人はいるはずです。売却活動をする上で、不動産屋の担当者がこのような人だと、あまり望ましくありません。
不動産屋の担当者とは、取引が完了するまでの数ヶ月間、頻繁にやり取りすることになるため、性格的に合わない人だと精神的なストレスになってしまいます。相手は悪くないかもしれませんが、お互いのために、担当者を変えてもらいましょう。
経験や実力が不足している
担当者を変えるべき3つ目のケースは、経験や実力が不足している場合です。不動産取引は手続きが複雑な上に、大きな金額が動きます。担当者が頼りなかったら安心して取引を任せられません。
経験や実力が不足していると感じたら、担当者の変更を検討してみてもよいかもしれません。
さらに、値下げの提案ばかりをしてくる担当者も変更を検討すべきです。
不動産の売り出し価格を決めるのは売主ですが、価格設定にあたっては、必ず不動産屋による査定が行われ、査定価格を参考に売り出し価格を決めます。つまり、購入希望者や内覧希望者がなかなか現れないからといって、値下げの提案ばかりするということは、自社が行った査定が甘かった、もしくは担当者の売却活動のレベルが低いと言っているようなものです。
経験や実力が不足しているのを値下げで補おうとしているようなら、担当者は変更した方がよいでしょう。
もちろん、査定価格はあくまで目安で、その価格での売却を保証するものではありません。買い手が見つからないなら、最終的には値下げをするしかないケースもあるでしょう。
しかし、値下げはあくまで最終手段です。値下げよりも、担当者がしっかりと売却活動を積極的に行ってくれているかをチェックする方が先です。
担当者の実力が重要な理由
そもそも、なぜ不動産取引において担当者が重要な理由はなんでしょうか。
不動産取引において、担当者はすべての売却活動を担います。物件の広告、購入希望者とのやり取り、契約の締結作業まであらゆる業務を行うため、担当者の実力と売却の成否の可能性は比例すると言ってもいいでしょう。
特に不動産売却は、担当者の腕次第で希望通りの価格で売れることもあれば、反対に相場よりも遥かに低く売らなくてはならなかったりと、担当者の実力に成否を左右されます。担当者を変えたい場合は、遠慮せず申し出ましょう。
不動産屋の担当者を変える方法
基本的に不動産屋の担当者は、ただ「変えたい」と伝えるだけで変えてもらえます。
ただし、本人に直接「ほかの人に代わってほしい」と言うのは避けたほうがよいでしょう。仮に担当者が変わらなかった場合に、自分を必要としてくれていない相手のために積極的になれる人は少ないからです。
また、「やる気が感じられない」などネガティブなことを言ってしまうと心象が良くありません。「物件に◯◯という不安を抱えているため、より経験値のある方にお願いしたい」などと言い方は工夫しましょう。
また、伝える相手は担当者本人よりも、上司に相談することをおすすめします。そうすることで、軋轢が生じにくく、引継ぎ業務もスムーズに行えるでしょう。
不動産屋を変更する方法
担当者ではなく、不動産屋ごと変更する方法には、次の2つがあります。
- 媒介契約を更新しない
- 媒介契約を解除する
それぞれについて、詳しく解説していきます。
媒介契約を更新しない
不動産会社との媒介契約は、任意で期間を決められる一般媒介契約以外は、基本的に3か月間が期限として設けられています。そのため不動産会社を変えたい場合は、3か月の契約期限を迎えたときに更新しないことを選択すれば、自動的に契約を解消することができます。
媒介契約は自動更新ではないため、売主側の意思に反して契約延長されることはありません。
媒介契約を解除する
更新の日時を待たずに契約を解消したいという場合もあるでしょう。結論から言うと、媒介契約は期間内でも解約することは可能です。
意欲的な売却活動を行なわなかった等、不動産会社側に非がある場合は、無条件で契約を解消することができます。
しかし、不動産会社に非がなく、売主の都合で契約を解消した場合は、売却活動に掛かった経費を不動産会社から請求されてしまう可能性があります。
理想の担当に巡り会えないときの対処法
お伝えしてきたように、売却活動の成功させるためには、腕のいい不動産会社や担当者を見つけることが重要です。しかし良い不動産会社を見つけたと思っても、実際に契約して売却活動をしてみると、期待外れだったというケースは珍しくありません。なかなか理想的な不動産会社に巡り合えないうちに、引っ越しの期日が迫ってしまったり、売却のタイミングを逃してしまったという方もいらっしゃいます。
そんなときお勧めしたいサービスが「すむたす売却」です。すむたす売却は、マンションを希望のタイミング(最短2日〜)売却可能です。また、仲介会社を通さずにすむたすが直接買取を行うため、面倒な内覧対応や担当とのやりとりも必要ありません。
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