中古マンションの買い方・選び方と、資産価値の落ちない物件の選び方

中古マンションの選び方マンション購入

中古マンションは、新築マンションや一戸建てとは「買い方」が違います。中古マンションならではの上手な買い方を知らなければ、購入後に暮らしづらさを感じたり、資金繰りに苦労したりするかもしれません。本記事では中古マンションの上手な買い方を、資金計画の立て方・暮らしやすい物件の選び方・信頼できる不動産会社の見極め方の3つの観点から解説します。

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新築と比べた中古マンションのメリット

中古マンションには新築マンションに比べて、次のようなメリットがあります。

【中古マンションのメリット】
・物件価格が安い
・物件数が多い
・生活環境がわかりやすい

中古マンションは新築マンションに比べ、2~5割ほど価格が低いといわれています。物件そのものの価格が低いため、購入したマンションのリノベーションもしやすいでしょう。

新築でも中古でも、自分たち家族にぴったりの間取りを探そうとすると大変です。リノベーションで暮らしやすい間取りに作り替えられるのは、物件価格の安い中古マンションならではの魅力といえます。特に最近は、リモートワークのような多様な働き方、持たない暮らしやミニマリストなどの多様な価値観が広まりました。マンションを自分たちの暮らし方や価値観に合わせて作り変えられるメリットは大きいです。

リノベーションをしないとしても、物件数が多い中古マンションなら、暮らしやすい物件を探しやすいでしょう。新築のマンションは建築中に売り出されることもあり、そこにどんな人が住むのかは、購入して暮らし始めるまでわかりません。

買ってから後悔する可能性が、中古マンションは低いのです。

【5ステップ】中古マンションの買い方

暮らしやすさと物件の資産価値に注目するのが、中古マンションの上手な買い方です。中古マンションの買い方を、5つのステップに分けて解説します。

中古マンション 買い方 プロセス

STEP1.資金計画を立てる

中古マンションの買い方の1ステップ目は、「資金計画を立てる」ことです。シビアな目線で資金計画を立て、決めた予算をオーバーしないようにしましょう。

たいていの場合、中古マンションは住宅ローンを組んで買います。住宅ローンの返済は十数年~数十年にわたる長いもので、その間に経済的なトラブルが起こらないとは限りません。今の経済状況だけを見てギリギリの資金計画を立てたり、少しくらいならと予算をオーバーしたりすると、このようなトラブルに対応できないでしょう。

住宅ローンを支払えなくなれば、せっかく買ったマンションを競売や任意売却で、不本意にも手放すことになるかもしれません。

STEP2.将来の計画を立てる

中古マンションの買い方の2ステップ目は、「将来の計画を立てる」ことです。中古マンションの購入から時間が経てば、家族構成も変わるでしょう。将来何人くらいの子どもを持ちたいのか、子どもたちが独立した後はどうするのかなども考えます。

ただ、将来のことを完全に予測することはできません。ずっとそのマンションに住むとは限らない、将来的に売却するかもしれないと考えておく程度で大丈夫です。

STEP3.物件を探す

中古マンションの買い方の3ステップ目は、「物件を探す」ことです。家族構成やライフスタイルだけでなく、売却のことも考え、「暮らしやすく、資産価値も高いマンション」を探しましょう。

資産価値の高いマンションとは、立地条件や周辺環境がいいマンション、きちんと管理されているマンションなどのことです。また、耐震基準の改正された1981年6月以降に建築確認を受けたマンションの方が、住むうえでも安心ですし、売却もしやすいでしょう。

STEP4.契約を結ぶ

中古マンションの買い方の4ステップ目は、「契約を結ぶ」ことです。契約時には印鑑や本人確認書類などの書類、手付金や印紙代、仲介手数料の半額などの費用が必要です。必要な書類や費用の金額は、購入するマンションや不動産会社により異なります。契約時に戸惑わないよう、事前に確認しておきましょう。

STEP5.引き渡し

中古マンションの買い方の5つ目のステップは、「引き渡し」です。売買契約を結び、住宅ローンの審査をクリアして融資が実行されれば、中古マンションが引き渡されます。ここでは、司法書士に登記書類を渡したり、住民票や本人確認書類が必要になったりします。

中古マンションを買うときに考えたい、3つのこと

中古マンションの買い方は、新築マンションや一戸建ての買い方とは異なります。物件を探す際は、次の3つのことを考えましょう。

【中古マンションを買うときに考えたい、3つのこと】
・現在ではなく、将来のライフスタイルや家族構成を考える
・手放したり、運用したりすることも考える
・リノベーションも視野に入れる

現在ではなく、将来のライフスタイルや家族構成を考える

中古マンションを買うときは、現在だけでなく、将来のライフスタイルや家族構成も考えましょう。現在の家族構成だけで物件を決めてしまうと、後から部屋数が足りなくなったり、窮屈になったりするかもしれません。

最近は在宅ワークを取り入れる会社も増えているため、そのような会社に勤めているなら、仕事とプライベートのスペースの分け方も考えるべきです。部屋同士の仕切りがしっかりしているマンションや、メゾネットタイプのマンションだと、家族間でのストレスも少なくなるでしょう。

もちろん、将来に慎重になりすぎて、必要以上の部屋数や設備のあるマンションを探すのもよくありません。それでは余計なお金がかかってしまいます。いざとなったら売却し、住み替えることもできます。子どもが生まれることを考え、部屋数を多めに確保するとしても、1~2部屋で十分でしょう。

手放したり、運用したりすることも考える

中古マンションを買うときは住むことだけでなく、手放したり運用したりすることも考えましょう。子どもが増えて一戸建てが欲しくなることもあれば、反対に、子どもたちが独立した後にマンションが広くなりすぎることもあるでしょう。

住み替えの際、マンションを売却すれば、新しい住まいの購入費にあてられます。資金に余裕があるなら、売却せずに運用して、長期的に利益を得ることもできます。あとで売却したり運用したりしやすいよう、資産価値の高いマンション、そのエリアでニーズの高いマンションを選びましょう。

リノベーションも視野に入れる

中古マンションを買うときは、リノベーションも視野に入れて考えましょう。希望に合うマンションがなかなか見つからない、あるいは高すぎるなら、安い物件を買ってリノベーションした方が満足度が高くなるかもしれません。間取りや内装にこだわりがある人には、特にリノベーションがおすすめです。

リノベーションを前提にするなら、現時点での間取りや内装は気にしなくて済みます。広さや築年数といったスペックには注目しながら、なるべく安い物件を選びましょう。

中古マンションを買うときの、資金計画の立て方

中古マンションの買い方の中でも重要なのが、資金計画の立て方です。資金計画を間違えると、その後の生活が住宅ローンの返済で圧迫されたり、最悪の場合、競売で強制的に退去させられることもあり得ます。

中古マンションを買うときの資金計画は、次のようなことに気を付けて立てましょう。

【中古マンションを買うときの、資金計画の立て方】
・予算を決め、その範囲内で物件を買う
・住宅ローン減税にこだわりすぎない
・「将来、トラブルは絶対に起こる」と考える

予算を決め、その範囲内で物件を買う

資金計画を立て、予算を決めたら、その範囲内で物件を買いましょう。少しくらい大丈夫と予算をオーバーするのはリスキーです。

予算を決めるうえで知っておきたいのが、中古マンションの購入にかかるお金は、物件の購入費だけではないということです。一般的に、中古マンションの購入では所有者(売主)と買主をつなぐ「仲介業者」を通すことになります。仲介業者を通した場合、契約成立時に仲介手数料を支払わなければなりません。仲介手数料の上限は「購入価格の3%+6万円+消費税」で計算され、3,000万円の物件なら、100万円ほどがかかることになります。

住宅ローンには金利がかかりますし、不動産取得税や固定資産税の支払いもあります。各種手数料や税金、引っ越し費用なども含め、物件価格+10%ほどのお金がかかると思っておきましょう。

住宅ローン減税にこだわりすぎない

住宅ローン減税では、個人がマイホームの購入や増改築にともない住宅ローンを組んだとき、毎年の年末残高の合計額から各年分の所得税を控除できます。中古マンションの購入にも適用できる制度で、10~13年間、各年の年末残高の1%(上限あり)を所得税から控除します。所得から控除するのではなく、所得税から直接控除するため、節税効果も大きいです。

ただ、中古マンションの購入では、住宅ローン減税にこだわりすぎてはいけません。住宅ローン減税を適用できないケースもありますし、ほかの控除を適用した方がお得になることもあるからです。

買い替えを考えている方には、住宅ローン減税以外の選択肢もあります。買い替えで適用できる控除について知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

「将来、トラブルは絶対に起こる」と考える

中古マンションでも新築一戸建てでも、資金計画を建てる際は、「将来、トラブルは絶対に起こる」と考えましょう。終身雇用はとっくに崩壊しましたが、最近は世界的な不景気や仕事の機械化など、特に先行きの見えない時代です。誰がいつ、職を失ってもおかしくありません。職を失うまでは行かなくとも、予想していたとおりに昇進・昇給できない、減給になるなどのトラブルは十分に起こりえます。

多様な働き方や生き方をする人が増えたこともあり、起業や独立がしたくなるかもしれません。「会社員なら安定」とはいえませんが、やはり経営者や個人事業主のような働き方はリスクも大きく、信用も得づらいです。住み替えがしたくなり、新たに住宅ローンを組もうと思っても、審査をなかなかクリアできないかもしれません。

このような「変化」は誰にでも起こり得るもので、予測しづらいです。しかし、「いつ、何が起こるかわからない」という考えのもと、慎重に資金計画を立てることはできます。

資産価値で考える、中古マンションの選び方

中古マンションを選ぶうえで、資産価値を考えることは大切です。一戸建てならともかく、マンションを「終の棲家」にと考える人は少ないでしょう。マンションは家族構成やライフスタイルが変わったときに手放す可能性が高いです。売却や運用も視野に入れ、資産価値の高い物件を選ぶのが、上手な中古マンションの買い方です。

「物件の価値を決める3要素」と「用途地域にも注目して物件を選ぶ」の2つの観点から、上手な中古マンションの買い方を解説します。

物件価格を決める3つの要素

物件の価値を決める要素にはさまざまなものがありますが、特に次の3要素は大きいです。

【物件の価値を決める3要素】
・立地
・築年数
・管理状態

立地で見ると、駅や生活に必要なお店に近いマンションは価値が高くなりやすいです。よほどの閑散地でもなければ駅からの距離が変わることはないでしょうが、スーパーやコンビニなどのお店が閉店したり、新しくできたりすることはよくあります。静かさも大切ですが、なるべくならお店が集中しているエリア、もしくはその近くの物件を選びたいです。

築年数は浅いほど、物件の価値も高くなりますが、築浅の中古マンションは高いです。5年、10年と住めば築年数も古くなり、物件の価値は落ちていきます。極端に古いマンションは避けた方がいいですが、ここはあまり気にし過ぎなくてもいいかもしれません。

管理状態とは、マンション全体や共用部分の管理状態のことです。ゴミ捨て場や駐輪場、エレベーターなどの設備は手入れされているか、エントランスや老化は清掃が行き届いているかなどもチェックしましょう。

用途地域にも注目

中古マンションの買い方では周辺環境のチェックが大切ですが、近くにどんなお店や交通機関があるかだけでなく、「用途地域」にも注目しましょう。用途地域とは、「市街地を計画的に形成するために、各地域をどんな用途のエリアにするか決めること」です。用途地域には13の種類があり、各エリアにどんな建物を建てられるのか、法律で制限されています。

用途地域は13種類ありますが、これらは「住宅地」「商業地」「工業地」に大別されています。静かな環境、学校や老人ホームなどの各種施設からの近さを重視するなら住宅地が、買い物のしやすさを考えるなら商業地がおすすめです。工業地に立つマンションもありますが、平日と休日で環境が大きく変わったり、環境悪化が激しかったりすることもあります。工業地の中古マンションは、避けるのが無難でしょう。

損をしないための、不動産会社の選び方

中古マンションの上手な買い方を考えるうえで、不動産会社をどう選ぶのかは外せない話題です。不動産会社にもいろいろなタイプがあり、目的に合った会社を選べないと、満足のいくマンション購入は難しいでしょう。

良い中古マンションを少しでも安く買うには、不動産会社の両手取引に気をつけること、売主専属で物件探しを進めてくれる不動産エージェントを選ぶことが大切です。

アメリカンスタイルの「不動産エージェント」とは?

マンションを売りたい売主と、それを買いたい買主をつなぐ「仲介業者」を通して物件を選ぶのが、一般的な中古マンションの買い方です。ただ、最近ではアメリカンスタイルの「不動産エージェント」から買う人も増えています。不動産エージェントを活用すれば、中古マンションを上手な買い方で購入できるでしょう。

不動産エージェントとは、売主と買主、どちらかの専属となり売却活動や物件探しをサポートする人です。買主側の不動産エージェントは買主にとっての利益を追求するため、物件や取引にリスクがあれば、それを隠さずに伝えてくれます。

両手取引(囲い込み)に要注意

上手な買い方で中古マンションを購入しようと思ったら、不動産会社の両手取引(囲い込み)に気をつけましょう。両手取引は、不動産会社が売主と買主の両方と契約している状態です。

早く高く売りたい売主と、いい物件を少しでも安く買いたい買主、両者の利益を両立するのは難しいでしょう。不動産会社は物件の売買契約を自社で結んでもらってはじめて、仲介手数料により利益を得られます。そのため、不動産会社は立場上、「早く高く売りたい売主」に寄った動きをする傾向にあります。

すむたすマガジン編集部

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