【マンションから戸建てへ住み替え】メリット・デメリット・方法について解説

マンションから戸建てへ住み替え住み替え

家族が増えたり、キャリアが安定してきたりして、マンションから戸建てへの住み替えを検討される方は多いと思います。

本記事では、マンションから戸建てに住み替えるメリット・デメリット、スムーズな住み替え方法について解説します。

マンションの住み替えについてより網羅的に知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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マンションから戸建てへ住み替えるタイミング

マンションから戸建てへの住み替えには、次のようなタイミングが適していると言えます。

  • 子どもが増えたり、進学したりするタイミング
  • キャリアが安定するタイミング
  • マンションの価値が下がる前

子どもが増えたり、進学したりするタイミング

子どもが増えたり進学したりすると、今のマンションが手狭になります。新しいマンションに引越すよりも、広い戸建てに住み替えたほうが、生活の満足度は高くなるでしょう。

子どもは何人までつくりたいのか、子どもたちが巣立っていった後の子ども部屋はどうするのかなど、将来の見通しを立てて新居を選びましょう。

キャリアが安定するタイミング

マンションと比べ、戸建ては売却や運用がしづらいです。戸建てを買うときはマンションを買うとき以上に、慎重に資金計画を立てなければなりません。

「途中で住宅ローンを返済できなくなった」「見積もりが甘くて、ローンの返済が想定以上に家計を圧迫している」とならないように、キャリアが安定し、将来の見通しがある程度立った状態での住み替えがおすすめです。

マンションの価値が下がる前

住み替えでは新居の購入だけでなく、旧居の売却もしなければなりません。今住んでいるマンションの築年数や、周辺環境の変化などと照らし合わせながら、マンションの価値が下がる前に売ってしまいたいです。

マンションの価値はどんなときに下がるのか、高く・早く売れる時期はいつ頃なのか、こちらの記事で詳しく解説しています。売却活動を進めている方、住み替えのベストタイミングがいつなのかわからない方は、ぜひお読みください。

マンションの売却時期はいつがベスト?賢く売るための6つのポイント

マンションから戸建てに住み替えるときの不安

子どもが増えたりキャリアが安定したりすると、手狭なマンションから広く自由度の高い戸建てへと、住み替えを考えたくなります。

しかし、「家は一生の買い物」というように、理想の戸建てを手に入れるにはたくさんのお金と手間がかかります。特に「分譲マンションからの住み替え」では、住宅ローンや売買のタイミングなど、気になることも多いです。

マンションから戸建てに住み替えるときのよくある不安に、Q&A形式で答えていきます。

  • 住宅ローンが残っていても住み替えられる?
  • 買い先行と売り先行、どちらが良い?
  • 費用は全体でどのくらいかかる?
  • ランニングコストが安いのはどっち?
  • 将来的にはどちらがお得?

住宅ローンが残っていても住み替えられる?

今暮らしているマンションを住宅ローンを組んで購入した場合、ローンの残債が残っているかもしれません。残債があっても住み替えはできますが、売却価格が残債を上回る「アンダーローン」か、売却しても残債が残る「オーバーローン」によって、対応は異なります。

アンダーローンとオーバーローン

アンダーローンでは、マンションの売却資金で住宅ローンを完済できるため、問題なく住み替えすることができます。

一方でオーバーローンの時は、売却しても残債が残ってしまうため、何らかの方法でローンを完済しなければ住み替えすることはできません。最も理想的なのは、貯金や両親からの支援など自己資金を用意することですが、それが難しい場合は、住宅ローンの完済資金と新居の住宅ローンをまとめて借りられる「住み替えローン」という選択肢があります。

自己資金もなく、住み替えローンの審査にも通らない場合は、暫くは住み替えを諦め、地道に住宅ローンの返済を続けていくことになります。

住み替えローンについては、こちらの記事で詳しく解説しています。オーバーローンで住み替えをしなければならない方は、ぜひお読みください。

住み替えローンとは?メリット・デメリット、利用時の注意点を解説

買い先行と売り先行、どちらが良い?

先に新居となる戸建てを購入し、そこに引越した後で、今まで住んでいたマンションの売却活動をすることを「買い先行」。マンションを先に売ってから戸建てを購入し、引越すことを「売り先行」といいます。

買い先行と売り先行、どちらが適しているかは、経済状況やこだわりたいポイントによって異なります。

買い先行が適したケース

買い先行の流れ新居を先に買う買い先行では、旧居が売れるまで住宅ローンの返済や固定資産税の支払いが二重になり、経済的な負担が大きいです。また、旧居の売却価格が確定していない状態で資金計画を立てるため、経済的なリスクも大きくなります。

一方で、先に家を購入することができるので、「気に入った物件を買い逃す」という心配がないのは大きなメリットです。

経済的にある程度余裕があり、新居はじっくりこだわりを持って探したいという方は、買い先行が適しているでしょう。

売り先行が適したケース

売り先行

売り先行では、旧居を売却してから新居を見つけるまでの間は、「仮住まい」が必要となるため、引越しの手間が2倍になってしまうという特徴があります。また、仮住まいの敷金・礼金や家賃もかかるため、新居がなかなか見つからない場合は、余分な費用がかさんでしまいます。

一方で、旧居の売却にじっくり時間を避けるため、結果的に高く売却しやすいというメリットがあります。また、新居を買うときには旧居の売却金額が確定しているため、「新居の購入費用はいくら使えるのか」という資金計画が立てやすくなります。

「マンションをできるだけ高く売りたい」「資金計画は慎重に立てたい」という方は、売り先行が適しています。

費用は全体でどのくらいかかる?

マンションから戸建てへの住み替えにかかる費用は、住み替え先の戸建てのタイプにより異なります。

【住み替え先が注文住宅の場合】
マンション売却にかかる費用:売却価格の4%ほど
戸建ての購入にかかる費用:土地価格の5%+建物の工事費用の3~6%ほど
【住み替え先が建売もしくは中古の場合】
マンション売却にかかる費用:売却価格の4%ほど
戸建ての購入にかかる費用:土地価格の5%+物件価格の6~9%ほど

ランニングコストが安いのはどっち?

マンションと戸建てでは、基本的にマンションの方がランニングコストが高めです。マンションではローンの返済に加えて、管理費・修繕積立金の支払いが毎月発生するためです。

ただ、戸建てではそのような固定費用は発生しませんが、家のメンテナンスは自分で行う必要があるため、住まい方次第では多額のメンテナンス費用がかかる可能性があります。例えば冬にリビングを閉め切り、そこだけ暖房であたためていると、家全体で結露が発生しやすくなります。結露はカビや腐食につながり、結果としてメンテナンス費用がかさんでしまうでしょう。

ほかにも、外壁のメンテナンスを怠りボロボロにしてしまうと、古い外壁の上から新しい外壁を張るような大掛かりな工事が必要になります。こまめにメンテナンスした方が、ランニングコストを抑えられるでしょう。

将来的にはどちらがお得?

資産価値 マンションと戸建て

出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年) │ 公益財団法人 東日本不動産流通機構

マンションと戸建てでは、築年数による「価格の下がり方」が違います。マンションは築25年までの下がり幅が大きく、以降はなだらかな変化となります。中古住宅は全体的になだらかに価格が下がっていきます。

どちらがお得なのかは、今後再び住み替えるかどうか、住み替えるとしてそれはいつなのかにより変わってくるでしょう。

マンションは賃貸として運用するという選択肢が選びやすく、市場の流動性も高いため売却がしやすいです。そのため、将来的に運用や住み替えを考えている場合は、マンションのほうが小回りが利きやすいでしょう。

一方で戸建ては、建物自体の価値は目減りしやすいものの、土地を資産として残せるのが大きなメリットです。そのため、「ある程度長期間にわたって住み続けたい」「目減りしない確かな資産が欲しい」という場合は、戸建てに分があると言えるでしょう。

マンションから戸建てに住み替えるメリット

マンションから戸建てに住み替える主なメリットは、次の通りです。

  • 子育てがしやすくなる
  • 固定費や維持費が安くなる
  • 音漏れの心配が少なくなる
  • 広い庭が手に入る
  • 住まいの自由度が高くなる

戸建てはマンションよりも広く、生活の自由度が高いです。広い庭つきの物件を選べば、ガーデニングや子どもたちとの外遊びもしやすくなりますし、ペットも飼いやすいでしょう。

また、間取りが広いことが多いので、子育てもしやすく、家と家の距離も離れているため音漏れの心配もすくないです。子どもたちが安心して走り回れる環境が手に入るでしょう。

定期的なメンテナンスは必要ですが、毎月の管理費・修繕積立金はかかりません。メンテナンスの目安として、外壁は窯業系サイディングで10年周期、ガルバリウム鋼板で15年周期と考えておきましょう。状態にもよりますが、一度のメンテナンス費用は100万前後なので、月々1万円弱の積み立てで済む計算です。

マンションから戸建てに住み替えるデメリット

マンションから戸建てに住み替える主なデメリットは、次の通りです。

  • セキュリティが弱くなる
  • バリアフリー設計が難しい
  • ゴミ捨てがしづらくなることも
  • 交通の便が悪くなることも

集合住宅であるマンションと比べ、戸建ては交通の便やセキュリティの面で不利といえます。人のたくさん住む大きなマンションは、基本的に駅やバス停の近くに建てられています。オートロックの物件も多く、そうでなくとも、「人がたくさん住んでいる」という安心感は大きいです。空き巣や強盗のリスクは、マンションと比べて低いでしょう。

また、注文住宅は別として、戸建てはバリアフリー設計になっていないものも多いです。基本的には2階建てで建てるため、老後の階段の上り下りに不安が残るでしょう。

ちなみに、「将来のことを考えて平屋に住みたい」と考える人もいるかもしれませんが、平屋で2階建てと同じだけの広さを確保しようとすると、2階建ての2倍近くの価格帯になります。

住み替え先の戸建ての選定ポイント

住み替え先となる戸建てを選ぶときは、次のようなポイントを意識しましょう。これらのポイントは暮らしやすさだけでなく、家計にも大きく関わる要素です。

  • 周辺環境や立地
  • 間取りや広さ
  • 機能性

周辺環境や立地

周辺環境や立地は次のリストを見ながら、抜け漏れがないようにチェックしましょう。年齢を重ねてからの住み替えなら、介護施設についてもチェックしてください。

間取りや広さ

間取りや広さは次のリストを見ながら、抜け漏れがないようにチェックしましょう。子どもが増えたり成長したりすること、周辺環境が変わること、隣地に新しく建物が建つことなども考え、長い目で見て考えてください。

なお、周辺環境や隣地のことを考えるときは、その土地の「用途地域」も確認するといいでしょう。

機能性

建売住宅を選んだり、注文住宅を建てたりするときは、「機能性」も重視しましょう。特に大切なのが「断熱性」と「気密性」です。

断熱性と気密性の高い家は、空調効率も高く、省エネで快適な生活が送れます。ただ、断熱性を高くするのは簡単ですが、高いレベルの気密性を確保できるメーカー・工務店は限られています。断熱性と気密性はセットになってはじめて効果を発揮するものです。これらについてきちんと理解している会社を探しましょう。

建売と注文住宅の比較

マンションから戸建てに住み替える際、住み替え先を建売にするか注文住宅にするか迷う人も多いでしょう。注文住宅に憧れる人は多いと思いますが、「高いお金を払ってまで、注文住宅を選ぶ価値はあるのか?」と疑問に思う人も少なくありません。

建売と注文住宅のメリット・デメリットを比較してみましょう。

建売のメリット・デメリット

建売の主なメリット・デメリットは次の通りです。

【建売のメリット】

  • 価格を抑えやすい
  • 総額や費用の内訳がわかりやすい
  • 住宅ローンや引越しのスケジュールが組みやすい

 

【建売のデメリット】

  • バリアフリーに対応しづらい
  • 注文住宅に比べて自由度が低い
  • 将来のリフォームまで考えられている物件は少ない

 

価格を抑えたい人や、なるべく早く住み替えたい人には、建売住宅はおすすめです。ただ、建売住宅は隠れた部分が見えず、細かな要望も反映させづらいです。老後の暮らしや、子どもや孫へ家を引き継いでいくことを考えると、それなりの不安は残ります。

注文住宅のメリット・デメリット

注文住宅の主なメリット・デメリットは次の通りです。

【注文住宅のメリット】

  • 間取りやデザイン、建材などの自由度が高い
  • 将来のリフォームを視野に入れた設計ができる
  • 気密性や断熱性、換気システムなどの機能面も追及しやすい

 

【注文住宅のデメリット】

  • 住み替えまでに時間がかかる
  • 仕上がりをイメージしづらい
  • 価格は高めで、内訳もわかりづらい

 

「理想の我が家」の具体的なイメージがある人、末永く安心して暮らせる家が欲しい人には、注文住宅がおすすめです。間取りや建材もすべて自由に決められるメリットは大きく、「家事の時間と負担を最小限にする家事動線」「冬でもほんのりあたたかい無垢の床板」のような、生活の質を高める工夫を好きなだけ詰め込めます。

工事費は高くなるものの、例えば気密性と断熱性を高めれば将来の光熱費が低くなり、全体で見れば建売よりお得に暮らせることもあります。

ただ、すべて希望を叶えてくれるだけの力量がある工務店を探すのは難しく、打ち合わせの手間もかかります。住み替えまでのスケジュールがタイトな場合、仮住まいが必要になるでしょう。

すむたすマガジン編集部

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