自宅の郵便受けに「不動産を売りませんか？」という主旨のチラシが入っていたことはないでしょうか。
本記事では、これから不動産売却を検討している方に向けて「不動産のチラシ」は信じてもよいのか、そもそもなぜ不動産会社は売却募集のチラシを出しているのかといった情報から、不動産を売却するにあたってのおすすめの方法を紹介します。
不動産会社が売却募集のチラシを出す理由
本記事でいうチラシとは新築マンションの購入者を募集するようなものではなく「不動産を売りませんか？」「この地域で不動産を探しているお客様がいます」のような文言がある不動産の売却を促すチラシのことをいいます。
不動産会社は何を目的として売却募集のチラシを出しているのか、その理由を紹介します。
売主と媒介契約を結び、仲介手数料を得るため
不動産会社が不動産を売却する手段は、「仲介」という方法で個人の買い手を探すことです。買い手が見つかり売買が成立すれば、不動産会社は売主から仲介手数料を得ることができます。ほとんどの不動産会社は、仲介による手数料を収入源としています。
不動産会社が売却募集チラシを出す理由は、仲介手数料を得るために、不動産の売却を検討している方との契約を結ぼうとしているからです。売主と不動産会社で交わすこの契約のことを媒介契約といいます。
買取のチラシが配られることも
不動産の売却方法には、先ほど紹介した仲介の他に、買取という方法もあります。買取とは、不動産会社が売主の物件を直接買取し、リノベーションなどを施して価値を高めてから、違う個人に再販するという方法です。
不動産会社が配るチラシの中には、「あなたの物件を○○円で買取します！」というように、仲介ではなく、買取を提案しているものもあります。
結局チラシの内容は信じてもいいの？こんな文言には注意！
チラシの内容がそのまま本当であるならば、媒介契約を結んでもよいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、結論を言うとあまり信用しない方がよいでしょう。
不動産を売るという大きな意思決定に対して、チラシだけで判断するのは危険な行為です。不動産の売却にあたっては、きちんと情報を集めて不動産会社を選定するようにしてください。チラシには、売主の方の興味を惹くように、魅力的な言葉が並べられています。
特に注意すべき文言について紹介します。
- どこよりも高い査定をします
- 続きはお願いします
どこよりも高い査定をします！
不動産の売却をするにあたって、査定価格は気になるもの。しかし、不動産会社が直接買い取ってくれる場合を除けば、査定価格と売却価格はイコールではありません。
査定はあくまで「売却予想価格」に過ぎず、売却の動向や不動産会社の都合で変動してしまいます。もし、相場より大幅に高い査定価格がついたとしても、結局はなかなか買い手がつかず、後々になって値下げを強いられるケースが多いです。
不動産会社が査定価格の高さをアピールするのは、売主に「その不動産会社なら高く売ってくれる」と思わせて、強引に媒介契約を結ばせようとする営業トークだと考えておきましょう。
不動産の売却は「相場より高く売ること」ではなく「相場に合わせた適正価格で売ること」がゴールです。不動産会社選びの際は、このことを頭に置いておくとよいですよ。
この地区で不動産を探しているお客様がいます！
「〇〇地区」や「〇〇マンション限定」といった文言は、人気がある地域や相場が高い地域に絞ってチラシを投函している可能性が高いといえます。
不動産会社は媒介契約を結ぶことが目的ですので、限定的な言葉で売主の興味を惹こうとします。実際に探している人がいるのならよいのですが「他で決まってしまった」と言われ、多くは「今後のために」と媒介契約を持ちかけられるパターンとなっています。
〇〇円で購入希望のお客様がいます！
「2LDK3,000万円～」のような具体的な間取りと高値の金額を提示して「この金額なら売ってもいいかも」という物件所有者が現れることを狙った手法です。このような文言がある場合は、チラシにあるような購入希望者はまずいないと思った方がよいでしょう。
購入検討をする側の立場になってイメージしてみてください。相場よりも高い価格で不動産を購入しようとしているのにも関わらず、その不動産会社には提示できる物件がないということになります。
自分が購入希望者だったら、欲しい物件を紹介できない不動産会社で、希望の物件が出てくるまで待つでしょうか。欲しい物件がないなら、あえて待たずに、他の不動産会社に行くはずですよね。これも媒介契約を結ぶための手法の1つとなります。
このような誇大広告のような手法をとっている不動産会社は、数字重視で顧客の利益を優先しない可能性があるため、契約しないことが無難でしょう。
賢くマンションを売却する方法
ここまでお伝えしたように、不動産売却のチラシは誇大広告の側面が強く、実際に売却をする際に損をするリスクがあります。そのため、不動産を売却する際は、チラシをあてにするのではなく、別の方法で不動産会社を見極めることが大切です。
本章では、不動産やマンションを賢く売却する方法をお伝えします。
- 複数社に査定を依頼する
- 自分でも相場価格を調べておく
複数社に査定を依頼する
マンションの売却をする際のゴールは「相場に合わせた適正価格で売る」ことです。相場より高く売り出しても買い手は現れないからです。
マンションの売却にあたっては「相場を知る」ことがスタートとなります。そこでおすすめなのが、複数の不動産会社に見積もり依頼をすることです。
一社だけに見積もりをとってもらっても、それが高いのか安いのか、それとも適正価格なのかは判断できません。複数社に見積もり依頼をすることで、相場が判断しやすくなります。
注意したいのは複数社のなかで、高い査定価格を提示する不動産会社がよい、というわけではないことです。突出して高い査定価格は、媒介契約を結ぼうとするためのものかもしれませんからね。査定価格は売却価格ではない点はしっかりと頭にいれておく必要があります。
複数社に見積もりを依頼するのは、相場感を知るため。そして、その中で信頼できる不動産会社を見つけるためです。
自分でも相場価格を調べておく
複数社に見積もりをとっても、数百万円単位でバラつきがあれば、相場は把握しにくくなります。
査定を受ける際は、自分でもある程度相場について調べておくとその後のやり取りがスムーズになるのでおすすめです。
自分で相場を調べる方法を2つ紹介します。
成約価格が分かる「レインズマーケットインフォメーション」
レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムです。
都道府県や各市町村、沿線、駅からの距離、土地面積、築年数などの条件をもとに、実際に不動産の売買が成立した価格が検索できます。
レインズマーケットインフォメーションを利用するメリットは「実際にいくらで売れたのか」が分かる点です。自身の所有しているマンションと似た条件のものを探すことで、大体の相場が把握できるでしょう。
売り出し価格がわかる「Home’s」
Home’sは、実際に今売りに出されている物件が紹介されているサイトです。家の購入を検討している人向けのサイトですが、売主側が売り出し価格の相場感をつかむのにも活用できます。
売り出し価格とは、今いくらで売られているかを表すものです。不動産の売買には価格交渉が行われるのが一般的で、初めの売り出し価格でそのまま成約になることは多くありません。サイトに紹介されている物件も、表示価格からいくらか下がって成約になるものが多くなります。
レインズマーケットインフォメーションは、最終的な売却価格を知るのに便利ですが、いくらで売り出せばよいのかの相場を知る際にはHome’sが便利です。2つを併用することで、上手に相場をつかむことができます。
マンションの査定はすむたすのAI査定
本記事では不動産売却のチラシについて解説しました。チラシ内には注意すべき文言が散りばめてあり、それだけを信じて売却を決断するのは妥当ではないと言えます。また、マンション売却の相場を知るためには複数の会社に査定を依頼することが必要となってくることもお伝えしました。
そこでおすすめしたいのが、すむたす売却のAI査定です。
すむたす売却では、AIによる客観的な価格算出と、専門家による価格チェックを組み合わせているので、非常に正確な売却価格を知ることができます。直接買取も行っているので、査定価格で売却することも可能です。
興味のある方は、まずはオンライン査定を受けてみてはいかがでしょうか？査定は無料で、入力は1分で完了するため、是非お気軽にご利用ください。
