マンションの売却活動において、大きなウエイトを占める「内見対応」。
内見対応の成否が、売却期間や売却価格にそのまま影響するといっても、過言ではありません。
しかし、普段から営業や接客の仕事をしている人でもなければ、いきなり完璧な内見対応をするのは難しいでしょう。
「モノを売る仕事」をしている人ですら、内見対応のコツを知らなければ、上手く行かないことの方が多いはず。
本記事では、どんな人でも内見対応が上達する「6つの基本」を伝授。
「マンションに住みながら行う場合」「マンションに住まずに行う場合」、それぞれのコツもお伝えします。
マンション売却の成否を分ける「内見」とは?
内見とは、「内部見学」の略。名前の通り、物件を購入したい人に、室内を見学してもらうことです。
マンションの売却までに必要な内見回数は、平均10回といわれています。もちろん、たった1回の内見で売却が決まるケースもあります。
マンション売却を成功させるためのポイント
内見対応は、「ただマンションを見てもらえば良い」というものではありません。
マンションをより早く、高く売却するための、「内見対応の基本」があります。
- マンションがきれいに見える時間帯を把握する
- 室内を快適な環境にしておく
- 明るく笑顔で対応する
- 答えづらいことにも正直に答える
- 安易な口約束はしない
- 内見者の視界に入らない
マンションがきれいに見える時間帯を把握する
マンションにはそれぞれ、「最もきれいに見える時間帯」が存在します。
物件の立地や方角、周辺環境によるものの、たいていは正午頃が「最もきれいに見える時間帯」です。
「どの時間帯が一番きれいに見えるか」を意識しながら、マンションで過ごしてみると良いでしょう。
室内を快適な環境にしておく
内見前に、室内を快適な環境にしておきましょう。
室内が不快な環境だと、マンションに悪印象を持たれかねません。マンションの魅力が伝わる前に、帰られてしまうこともあるでしょう。
気温はもちろん、湿度も快適な状態(湿度50%前後)にしておいてください。
明るく笑顔で対応する
内見は「マンションを見る」ために行われますが、売主の対応もよく見られています。
売主が明るく笑顔で対応してくれるだけで、マンションそのものにまで好印象を感じるものです。
答えづらいことにも正直に答える
人は、何か高い買い物をしようとするとき、メリットよりもデメリットを気にするもの。
買主からの信頼を得るためにも、答えづらいことほど正直に答えるようにしてください。
もちろん、「答え方」も大切です。
どう答えても悪印象に繋がってしまう質問も、あるかもしれません。しかし、答え方次第で、悪印象を軽くできます。
安易な口約束はしない
内見時にマンションを気に入り、口約束を取り付けようとする買主もいます。
「すぐに買うから、ほかの人に買われないよう押さえておいてくれ」
「いつまでに買うから、少し値引きできないか?」
物件を押さえたからといって、本当に買ってくれるのでしょうか。
より高い価格で買ってくれる人が現れる可能性は、ないのでしょうか。
「思ったより早く売れそうだ」と、安易に口約束をしてしまうと、後悔することにもなりかねません。
内見者の視界に入らない
内見中は、内見者の視界に入らないようにし、できるだけ自由にマンションを見てもらいましょう。
売主が室内にいたり、度々視界に入ったりしては、落ち着いて内見できません。
できれば、物件から出て外で待っていること。難しい場合でも、せめて別の部屋にいるか、視界に入らないようにしましょう。
特に、営業担当者が別にいる場合は、外で待つのがベストです。
売主の前では質問しづらいことも、営業担当者になら遠慮なく聞いてもらえます。
売却するマンションに住みながら内見対応する
「内見=空室状態のマンションを見学する」というイメージを持つ方は多いでしょう。
しかし、売却するマンションに住みながら、内見対応をすることもできます。
マンションに住みながら内見対応をするメリットと、コツを見ていきましょう。
マンションに住みながら内見対応するメリット
マンションに住みながら内見対応するメリットは2つ。
「時間の融通が利きやすい」ことと、「部屋がきれいに見える」ことです。
別の場所に住み(マンションを空室状態にし)、内見対応をする場合、内見のたびにマンションまで出向かなければなりません。
住んでいないばかりに、売主側の都合がつかず、内見日程がなかなか決まらないこともあるでしょう。
また、空室状態よりも人が住んでいる状態の方が、たいていの物件はきれいに見えるものです。
モデルルームや住宅展示場をイメージしてみてください。
たいていの場合、家具やちょっとしたインテリアが置いてあるでしょう。
部屋をきれいに保つ努力は必要ですが、人の住んでいる部屋の方が、物件そのものにこびりついた汚れや傷も目立ちません。
マンションに住みながら内見対応するときのコツ
マンションに住みながら内見対応をすることで、より早く、高く売却できる可能性があります。
しかし、住みながら内見対応をするためには、並々ならぬ労力を要します。
【マンションに住みながら内見対応するコツ】
- マンションを普段からきれいにしておく
- 見た目だけでなく臭いにも気をつける
- 遠慮せず見てほしいと伝える
コツを押さえて、内見対応の労力を少しでも軽くしましょう。
マンションを普段からきれいにしておく
普段から掃除を徹底し、室内をきれいな状態に保ってください。
食器が使ったまま放置されていたり、モノやゴミがちょっと落ちていたりするだけでも、だいぶ汚い印象を与えてしまいます。
内見前に大掃除するのは、かえって大変です。
「ここはモデルルームなんだ」くらいの気持ちで、普段から部屋をきれいにしておきましょう。
内見時にきれいに見えるだけでなく、自分も気持ちよく過ごせます。
見た目だけでなく臭いにも気をつける
マンションに住みながら内見対応する場合、特に気をつけたいのが「臭い」です。
モノやゴミが散らかっていれば、すぐに気付いて片付けられるでしょう。
しかし、臭いには鼻が慣れ、なかなか気付けません。気付いたとしても、臭いをすぐに取るのは難しいです。
- 生ゴミを溜めない
- こまめに換気する
- トイレや水回りは定期的に掃除する
部屋に臭いをつけないよう、普段の気配りが大切です。
もし自分で掃除をする時間がなかったり、汚れや臭いがひどい場合は、ハウスクリーニングの利用も検討しましょう。
遠慮せず見てほしいと伝える
空室状態ならまだしも、「人が住んでいる部屋」の内見では、どうしても遠慮が出てしまいます。
「遠慮しないで見てくださいね」
「何なら、私は外で待っていますから」
ニュアンスや雰囲気で伝わるだろうと思わず、はっきりとした言葉で伝えてあげてください。
売却するマンションに住まずに内見対応する
売却するマンションを空室状態にし、別の場所に住みながら、内見対応をすることもできます。
マンションに住まずに内見対応をするメリットと、コツを見ていきましょう。
マンションに住まずに内見対応するメリット
売却するマンションに住まずに内見対応をするメリットは、「掃除をしなくて済むこと」に尽きます。
住みながら内見対応をする場合、いつ内見が入ってもいいように、マンションを常にきれいに保たなければなりません。
生活を送りながら、マンションを完璧な状態に保つのは、想像以上に骨の折れることでしょう。
別の場所で生活しながら内見対応する場合、退出時のクリーニングさえしっかりすれば、部屋が汚れたり散らかったりすることはありません。
住まずに内見対応した方が売れるとは限らない
「マンションを空室状態にした方が、早く高く売れる」と考える方も多いでしょう。
しかし、住みながらでも室内をきれいに保てるのであれば、空室状態=売却しやすいとは限りません。
人が住んでいる方が、リアルな生活感が伝わり、「この部屋に住んだらどんな感じか」をイメージしやすいです。
家具やインテリアが置かれていることで、物件がより魅力的に見えることもあります。
空室状態にするとしても、「モデルルーム感覚」で、家具やインテリアの一部を残しておくのも良いでしょう。
内見なしでマンションを売却する方法
内見対応をしたくない方、マンションをすぐに売却(現金化)したい方には、「買取業者」の利用をおすすめします。
買取業者は、物件を自ら買取り、リフォームやリノベーションをして転売する業者です。
物件の状態を確認する「訪問査定」はあるものの、内見対応と違って気を使う必要はありません。マンションが汚くても、買取業者が購入後にきれいにしてくれます。
「マンションに住むこと」が目的の個人への売却と異なり、「マンションの転売で利益を得ること」が、買取業者の目的。売主が査定価格に納得さえすれば、すぐにでもマンションを売却できるのです。
早い!高い!内見なし!三拍子揃った「すむたす売却」
「マンションを高く売るためには、内見対応をしっかりすべき」
「だけど、何度も内見対応をするのは面倒くさい…」
マンションの内見対応は、想像以上に労力のかかるものです。
内見のたびにスケジュールを調整し、笑顔で元気良く対応しなければなりません。特に、マンションに住みながら行う場合は、物件をきれいに保ち続ける労力までかかります。
「なるべく早く、マンションを現金化したい」という方には、買取業者への売却がおすすめ。
中でもおすすめなのが、最短2日で、適正価格での売却が可能な「すむたす売却」です。
「すむたす売却」では、Webから5つの項目を入力するだけで、最短1時間でマンションの売却査定ができます。
膨大なデータに基づき、AIと専門家の力で査定するため、適正価格を導き出すことが可能です。
査定価格が気に入れば、30分程度の現状確認の後、修繕不要でマンションを現金化できます。
もちろん、査定後の「売却する・しない」は自由です。
売却を促す営業電話がかかることもありません。
所有するマンションの適正価格を知るために、まずは査定だけしてみるという使い方もできます。