マンションの売却が大変と言われる理由とは?少しでも楽に売るための方法5選

マンション売却

マンションの売却には「大変そう」というイメージがあり、最初の一歩が踏み出せない方も多いでしょう。マンションの売却はなぜ大変というイメージを持たれるのか、少しでも楽に売る5つのコツやよくあるトラブルとその回避法と併せて解説します。

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売却から確定申告までの流れ

マンション売却が大変といわれるのはなぜか、そのことについて考える前に、まずはマンションの売却から確定申告までの流れを知っておきましょう。どのような流れでマンションの売却が行われるかを把握しておけば、安心して売却活動に専念できるでしょう。

マンションの売却の流れは、大きく以下の6ステップに分けられます
マンション売却の流れ

売却の流れについて、さらに詳しく知りたい場合は以下の記事をご覧ください。

マンション売却が大変な理由

マンション売却をするためには決められた手順に沿った手続きが必要です。複雑な手続きも必要になるマンション売却には、大変と感じることも多いでしょう。

しかし、マンション売却が大変といわれるのは、手続きが複雑なこと以外にも理由があります。マンション売却をするのがなぜ大変なのか、代表的な理由を6つお伝えします。

1. 数ヵ月かかる

年度ごとの売却期間の推移

出典:首都圏 2020年下期の価格乖離率は-6.05%、前期から1pt以上も縮小 (kantei.ne.jp)

一般的に、マンションの売却は長期間かかるものがほとんどです。最低でも数ヵ月、長い場合には1年ほどかかると見ておいた方が良いでしょう

マンションの売却活動が長くなるほど、内覧対応をしたり、不動産業者とやりとりをしたりといった手間も増えます。不動産会社とのやりとりはともかく、内覧対応はスケジュール調整や掃除など、売主側で対応しなくてはならないことも多いです。そのため、手間が増えてしまい大変と感じる方は少なくないでしょう。

2. 内覧の手間

先ほどもお伝えしたように、内覧対応はマンション売却においてかなり手間になるステップです。
内覧の際に手間となるポイントをお伝えします。

内覧回数

マンションを売却するためには、平均10回ほどの内覧回数が必要になるといわれています。マンションを買うというのは購入希望者からしても大きな買い物です。そう簡単に「買います」とは言えないでしょう。

売買契約が交わす一歩手前まで行っても、購入希望者が住宅ローンの審査に通らなければ契約の話は白紙に戻ってしまいます。

掃除片付け

マンションを内覧してもらう際には、当然のことではありますが、 なるべく部屋を片付けておく必要があります。

マンション売却の多くは、実際にまだ人が住んでいる状態で行われます。そのため、不動産会社も予告なしにいきなり購入希望者を内覧に連れて来るようなことはしません。それでも、マンションを売りに出したら、いつ誰に見られても構わないよう、なるべく綺麗に片付けることを心がけておくようにしましょう。

掃除をする際、特に気をつけたいのがキッチン、お風呂、トイレなどの水回りです。水回りは、目に見えて定期的なお手入れをしているかどうかが わかってしまう箇所です。水垢やカビは念入りに、根こそぎ落とす覚悟で掃除する必要があります。 水垢やカビがあると、そのマンションを初めてみる購入希望者に「汚い」という印象が残ってしまいます。

また、匂いについても注意が必要です。特に注意したいのがゴミ置き場と靴箱です。内覧のある日にゴミを置いていなくても、ゴミ置き場は匂いが染み付いてしまっているケースが多いです 。靴箱については、収納を確認するために開けられるものだと思っておきましょう。

時間調整

購入希望者の方が内覧でチェックする項目には、物件の風通しの良さや日当たりなどが入っていることが多いです。賃貸物件を探す際、方位がどうなっているのかを気にしたことがある方も多いのではないでしょうか。このように、日差しや風通しは家を選ぶ際に必ずと言って良いほど見られるポイントです。ましてや購入ともなると、なおさら気にする方が多いです。

内見の時間は日中を指定する必要がある

内覧の際に日が差していなくては、どんなに日当たりの良い物件でも、それを感じてもらえません。マンションの主要採光面を把握し、室内がきれいに見える時間帯に、内覧日時をできるだけ合わせましょう。

購入希望者としても、洗濯事情や晴れた日の室内の明るさなどは自分の目で見て知りたいポイントです。

快適な温度設定にしておく必要がある

日差しが良いと、部屋の中が暖かくなります。部屋が日差しで暖かくなるというのは、冬場であればプラスポイントでしょう。

しかし、夏場であると暑すぎると感じてしまう方もいるかもしれません。 購入希望者からすると、暑すぎても寒すぎても、マイナスイメージを持ってしまいます。

快適に室内を見られるように、温度と湿度を調整しておきましょう。夏は室温25~28℃、冬は室温18℃、湿度は季節にかかわらず50%前後が快適です。

また、冬季の内覧時には加湿器をつけておくことをおすすめします。「ちょっと乾燥が気になる」と思われてしまうと懸念点として判断される可能性があるからです。内覧の際、いかに快適に過ごしてもらえるかがポイントとなります。

物件の内覧は、プレゼンテーション同然です。室内をどれだけよく見せられるかが契約につながるかどうか決め手になります。内覧対応のコツは、こちらの記事で解説しています。

3. 買主との価格交渉

マンションを売却するとき、売主であれば必ず思うのが「なるべく高く売りたい」ということです。それに対して、購入希望者は「なるべく安く買いたい」と思っています。相場よりも高く売るのは難しいかもしれませんが、なるべく値下げせず、高く売りたいのが売主の本音です。

しかし、購入希望者も安く買いたいわけですから、価格交渉をされるかもしれません。ここでどう対応するかにより、購入希望者からの心象も大きく変わるでしょう。

4. 売却後にトラブルになる可能性がある

マンション売却で怖いのが、売却後に買主とトラブルになることです。このトラブルについても、原因が何なのかにより、売主が問われる責任は大きく異なります。

買主からのクレーム

事前に説明していたことについて買主よりクレームが入った場合、売主が責任を問われることはありません。しかし、怒っている買主の怒りを鎮めなくてはいけないため、説明や対応は必要です。

買主から直接連絡が来ることはほとんどありません。しかし、万が一クレームを言われるようなことがあれば、仲介に入ってもらった担当者に相談するようにしてください。

契約不適合責任

マンションに何か不具合があることを知っていたのにもかかわらず、事前に説明をしないで契約をしてしまった場合には、「契約不適合責任」を問われます。

不都合なことを隠して契約してしまうと、後に発覚した際に、「契約した内容と実際の物件の状態が違った」と責任を問われることになるのです。こちらについても担当者に相談して、どのように解決するべきなのか話を進めてもらうようにしましょう。

契約不適合責任についてはこちらの記事でも詳しく説明しています。

5. 残置物の片付け

マンションの売却をしたら、引渡しの前にすべての荷物を片付けなくてはいけません。中には家具を置いていく内容での契約を交わせる場合もあります。しかし、完全に空き家にして引き渡すのが一般的です。

大きい家具や家電は処理にお金がかかります。業者に引き取り依頼をしなくてはいけない物もあるので、事前に業者を見繕ったり、何社か見積もりを出してもらったり、準備をしておきましょう。

6. 資金計画が立てにくい

実際に売買契約を締結するまで、マンションがいくらで売れるのかは確約されません。そのため、それまでは「このくらいで売れるだろう」というおおよその価格をもとに資金計画を立てることになります。

ただマンションを売るだけなら、資金計画についてあまり気にすることはないでしょう。しかし、買い替えを考えているのであれば、住宅ローンの残債の返済にいくら使えるのか、新居の頭金にはいくら出せるのか、できるだけ正確な数値で資金計画を立てなくてはいけません。

売却の手間を省く5つの方法

大変なマンションの売却活動を、少しでも楽に進める方法はないのでしょうか。ここからは、マンションを売却する際の手間を省く5つの方法を紹介します。

1. 一括査定サイトの活用

マンション売却の手間を少しでも省きたいのであれば、一括査定サイトの利用がおすすめです。一括査定サイトとは、 複数社の不動産会社に一度の申込みで査定を依頼できるサービスです。

査定は複数社に依頼するべきではあるものの、1社ずつ依頼をしようとすると、同じような手続きを何度も行わなくてはなりません。一括査定サイトを活用すれば、Webで1回の申込みをするだけで複数社へ依頼ができるため、手間を大幅に省くことができます

マンションの一括査定サービスについて、詳しく知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。

2. 優秀な不動産会社と担当者を選ぶ

マンションを売却したい人の中で、「不動産に関する知識に自信があります!」と胸を張って言える人は少ないでしょうか。一般の方が自力で売却活動を進めるのは難しいので、信頼できる不動産会社を見つけましょう。

不動産会社とその担当者は、マンションの売却をフォローしてくれるプロです。不動産に関する知識を豊富に持っており、信頼できる担当者を見つけられれば、どんなことでも相談できて安心です。相談先があるとネットの情報に踊らされてしまうこともなく、誤った判断をしてしまうリスクも回避できます。

信頼できる不動産会社・担当者の見極め方を解説します。

ユーザー起点

不動産会社や担当者が信頼できる相手なのか、短期間で判断するのは難しいでしょう。そんなときは、「この担当者はユーザー起点で提案をしてくれているか」という視点で相手を見てみてください。

中には豊富な知識を披露するかのように、難しい言葉を並べてくる担当者もいます。しかし、ただでさえ不動産の知識に自信がなくて不動産会社に頼っているのに、難しい言葉を並べられると不安になってしまいます。

売主である自分に十分に寄り添ってくれているか、希望を聞き入れようとしてくれているかなど、話し方や聞き方をチェックしてみてください。

レスポンスが早い

レスポンスが遅く、どんな対応をしているのかわからない不動産会社や担当者では、売却活動を安心して進められないでしょう。

そこで、メールや電話で問い合わせをしたときのレスポンスの早さをチェックしてみてください。

 

3. 書類手続きを司法書士に依頼

マンション売却における1つ目のステップである情報収集ですが、平日でないと入手できない書類も中にはあります。しかし、中には平日は忙しくてなかなか書類が集められないという方もいるでしょう。そんな方は、司法書士に書類の準備を依頼してみてはいかがでしょうか。

司法書士は依頼人の代わりに書類を集める業務も行ってくれます。そのため、待っているだけで書類の準備ができるのです。

売却したいマンションが遠方にあったり、名義人が被相続人(亡くなった方)だったりする場合、書類準備の前にどこで書類を取得できるかを調べなくてはいけません。このような場合も、司法書士に書類準備を依頼することでスムーズに進められるでしょう。

ただし、司法書士に依頼をする場合報酬が発生します。詳しくは司法書士によって異なるため、事前に見積もりをもらっておくことをおすすめします。

4. 内覧前にハウスクリーニング

マンションの汚れがひどかったり、忙しくて掃除する時間を取れなかったりするなら、ハウスクリーニングを依頼してみるのもいいでしょう。

ハウスクリーニングなら、自分では見落としてしまうような汚れや、自力では落とせない汚れも、きれいさっぱり取り除いてくれます。

ただし、家全体をハウスクリーニングする必要は基本的にないでしょう。人目につきやすい場所や
自分で掃除できない水回りやベランダのみを依頼することをお勧めします

ハウスクリーニングについてはこちらの記事をご覧ください。

5. 売却前に新居に引越し(空室状態で売り出す)

マンションは住んでいる状態で売るよりも、空き家にして売る方が楽かもしれません。それは、内覧をよりスムーズに行えるからです。

そこでおすすめなのが、マンションを売却する前に新居に引越しする「買い先行」です。買い先行がなぜおすすめなのか、3つの理由を紹介します。

内覧対応を不動産会社に任せられる

マンションを空家にできれば、内覧の日程を不動産会社と購入希望者のスケジュールで調整できます。自分ではなく、不動産会社の担当者に内覧対応をしてもらうのです。

内覧の予約が入りやすくなるので、早く売れる

マンションを空家にしておけば、不動産会社、購入希望者、売主の3名の予定が合わずとも、不動産会社と購入希望者のスケジュールさえ合えば内覧が可能になります。その分より多くの内覧に対応できるようになるでしょう。

より多くの人にマンションを見てもらえれば、買い手も決まりやすくなります。

物件の魅力が伝わりやすい

マンションに人が住んでいる状態だと生活感がにじみ出ますし、家具や家電も置いたままです。空家にし、部屋を空っぽの状態にしておくことで、購入希望者は「ここにはこの家具をおこう」「ここは子ども部屋にしよう」とイメージを膨らませながら内覧ができるようになります。暮らしのイメージが膨らむほど、マンションは魅力的に見え、購入の決断も下しやすくなるでしょう。

売却期間を短縮するなら買取

マンションの売却をなるべく短期間で終わらせたいのであれば、「買取」を検討してみても良いかもしれません。

買取とは、個人ではなく業者にマンションを買い取ってもらうことです。業者は買い取ったマンションをリフォーム後に再販することで利益を上げています。向いているマンションの特徴や買取のメリットやデメリットを簡単に解説します。

買取に向いているマンション

基本的にスペックの低いマンションは仲介売却には向いておらず、買取で取引することをおすすめします。特に次のようなマンションは買取に向いています。

・築年数が古い
・事故物件
・劣化がひどくリフォームが必要

判断に困った際には、不動産会社に仲介売却と買取のどちらに適しているか相談してみてもいいでしょう。

買取のメリット・デメリット

買取には次のようなメリット・デメリットがあります。

【買取のメリット】

  • 短期間で売れる
  • 手間と時間がかからない
  • 仲介では売れにくいマンションも問題なく売れる

【買取のデメリット】

  • 仲介の7割ほどの価格になることが多い

ここでは、買取で手間と時間がかからない2つの理由を解説します。

メリット:内覧が一度ですむ

買取の場合、買取業者に訪問査定をしてもらい買取価格を算出してもらいます。そのため、仲介売却と違い内覧対応が一回で済みます。スピーディーな対応で進めてもらえるので、「どうしてもこの日までにマンションの売却をしなくてはいけない」という方に特におすすめです。

メリット:残置物を処理しなくてもよい

買取業者は、残置物の処理もしてくれることが多いです。家具・家電を自分で処理する必要がなく、業者にすべて任せられるのです。残置物を処理するのにはお金も時間もかかります。忙しくて時間が取れない方、重い物を運ぶのが難しい方にはピッタリでしょう。

すむたすマガジン編集部

すむたすマガジンは、「住まいの理想的な選択ができる社会に」をミッションとする不動産会社「すむたす」が運営するメディアです。不動産売買のプロとして、ユーザーが理想的な選択ができるように正確でわかりやすい情報を発信しています。

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