不動産買取とは、不動産会社が直接物件を買い取ってくれるというタイプの売却方法です。
買取という手法は比較的都市部に多く見られるため、名古屋で不動産を売りたいという方は、買取も一つの選択肢になるでしょう。
本記事では、「そもそも買取とは何か」という基本を抑えつつ、名古屋でおすすめの不動産会社や買取会社を選ぶ際の注意点について解説します。
不動産買取とは何か?
買取とは、不動産会社が買主となって売主と売買契約を締結し、売主から直接マンションを購入することです。
通常の仲介によるマンション売却では、不動産会社が見つけてくる個人に対して、物件を売却することになりますが、買取では不動産会社が買主になるという違いがあります。
不動産売却において最も大変なのは、「物件を買いたいと思ってくれる人を探すこと」なので、この部分の手間を大きく省けるという点で、買取には一定の需要があるのです。
仲介と買取の細かい違いは、以下の記事で詳しく解説しています。
不動産買取のメリット
不動産を買取で売却することには、以下の5つのメリットが挙げられます。
- 短期間で売却できる
- 売却に手間がかからない
- 売れにくいマンションも売却できる
- 仲介手数料がかからない
- 売却後のクレームのリスクがない
各メリットについて詳しく解説します。
短期間で売却できる
一方仲介は、インターネットの不動産ポータルサイト・折り込みチラシ・ポスティングチラシなど不特定多数へ向けて広告を打ちながら内見希望者を募り、何度か内見の対応をしながら購入希望者を探すなど、買取に比べて手間や時間がたくさんかかります。
また買主が見つかったあとも、価格交渉や引き渡し日の調整など、細かい点を決める必要があるので、すぐに売却とはいきません。
これらの事情から、仲介の場合には少なくとも3〜6ヵ月の売却期間を想定しておかなければならないのです。
一方の買取では、買取してもらう不動産会社さえ決まれば、物件の確認や契約作業など必要最低限の手間で物件を売却することができます。実際にどのくらいで売却できるかはケースバイケースですが、数日~1.2週間程度で売却することも可能でしょう。
売却に手間がかからない
買取業者のメリットの二つ目は、手間をかけずに売却できることです。
買取業者による買取では、面倒な内覧対応や価格交渉は一切必要ありません。また、家具やその他の残置物の処理も全て任せられる業者も多いため、室内の状態はそのままで売却することができます。
条件さえ決まれば、査定や契約、引き渡しなどの最小限のやり取りだけで、売却を完了することができます。
売れにくいマンションも売却できる
買取業者のメリットの3つ目は、売れづらいマンションでも売却できることです。
世の中には古くて状態の悪いマンションや、立地が悪いマンションなど、さまざまな「売れづらいマンション」があります。このようなマンションは、仲介業者を利用した売却に苦戦する傾向があります。
一方、買取業者は、マンションを買い取った後に自らリフォームを行い再販するプロです。そのため、条件の悪いマンションでもそのままの状態で買い取ってくれます。売主はリフォーム費用やハウスクリーニング費用を負担しなくて済みます。
売れにくいマンションの特徴や解決策を詳しく知り方は、以下のリンクをご参照ください。
仲介手数料がかからない
買取業者のメリットの4つ目は、仲介手数料がかからないことです。
買取業者は、マンションを自ら買い取り再販したり賃貸に出したりすることで、収益を上げています。仲介業者とは異なり、売主と買主の間の取引を仲介しているわけではないため、仲介手数料は発生しません。「売買価格×3%+6万円+消費税」の費用を節約することができれば、最終的に手元に残る金額は仲介と大きな差がつかないということもありえます。
ただし、下記の図のように仲介業者経由で買取業者を利用した場合は、仲介手数料がかかってしまいます。買取業者は、自ら売主を見つけることもありますが、仲介業者に売主を紹介してもらうケースも多くあります。
仲介業者が売却している物件の中には、いつまでも売れ残り、売主が困っている場合も多々あります。そのような場合、仲介業者から買取業者に売主を紹介し、買取をしてもらえないか交渉をするのです。
実は不動産業界には独自のコミュニティがあり、困ったときはお互いが助け合う仕組みとなっています。したがって、買取業者の多くは不動産業者からの紹介だけで成り立っているケースもあり、仲介業者のように人通りの多い町に店舗を出すようなこともほぼありません。
もちろん、買取業者がマンションや一軒家などの物件を持っている人に営業をして、自分たちで買い取らせてもらえないか直接交渉する場合もあります。ただ、仲介業者に紹介してもらうケースの方が割合としては多いです。
買取業者を利用する場合は、仲介業者を経由せず、買取業者に直接問い合わせることをオススメします。
売却後のクレームのリスクがない
買取業者のメリットの5つ目は、売却後のクレームのリスクがないことです。
買取業者は、マンションを自ら買い取った後、再販前にリフォームを行うことが一般的です。そのため、床の傷や設備の不具合などが見つかってもトラブルにはなりません。
また、売主の契約不適合責任も免除されることが一般的です。
不動産買取のデメリット
買取業者を利用するデメリットは、仲介業者と比べて売却価格が低くなる傾向があることです。
買取業者は、マンションのリフォーム費用や再販による利益を想定した上で、買取価格を査定します。そのため、仲介業者と比べると売却価格は低くなる傾向があります。
一般的に、買取業者を利用した場合、売却価格は仲介業者の7~8割ほどになるといわれています。
一方で、買取業者を利用した場合、リフォーム費用やハウスクリーニング費用、仲介手数料はかかりません。仲介業者を利用した場合と比べると、売却価格は低くなるものの、かかる費用も少ないため売却益で見るとそれほど差がつかないこともあります。
名古屋の買取価格の相場
買取価格は、仲介による売却と比べると「価格が安くなってしまう」というデメリットがあります。では、名古屋での不動産買取の相場価格はどの程度なのでしょうか?
下記の表は、2022年から2023年初頭にかけた、名古屋市の中古マンションの平均成約価格をまとめています。1年間を平均すると、平均価格は2302万円、坪単価でみると30.7万円であることが分かりました。
こちらのデータは主に仲介による成約価格であるため、買取を利用した場合は、この価格の7~8割程度になると想定されます。つまり、買取の相場価格は1611~1841万円、坪単価では21.5~24.56万円となります。
※中部レインズ「中古マンション(愛知県)成約・在庫価格推移」から筆者が作成
ただし、上記の数値はあくまでも平均価格なので、実際に売れる価格を知るためには、買取会社の査定を受けるのが最も確実な方法です。
名古屋の不動産買取業者
名古屋市内には、様々な買取業者が存在します。ここでは、その中からいくつかの不動産会社をご紹介いたします。
- 株式会社すむたす
- 第一ハウジング
- リノセル
- ハウスドゥ
- 愛知ハウジング
株式会社すむたす
社名 | 株式会社すむたす |
本社所在地 | 愛知県名古屋市中区錦3丁目22−24 ATS広小路ビル5階 |
設立年 | 2018年 |
対応エリア | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、兵庫県、奈良県、京都府、滋賀県、三重県 |
対象物件 | 分譲マンション(居住用) |
株式会社すむたすは「すむたす売却」というマンション売却サービスを提供しています。
すむたす売却では、中古マンションの自社買取を行っており、手間なく確実に売却を行うことが可能です。具体的には、以下のような特徴があるサービスとなっています。
- お客様の好きなタイミングで売却可能(最短2日~)
- 残置物の処分を無料で依頼できるので、室内の状態はそのままでOK
- 仲介手数料は無料
- ITでサービスを効率化しているため、買取価格が高い
また買取だけでなく、仲介や買取保証を付けた売却にも対応しているため、お客様のニーズに合わせて最適な売却プランをご提案することができます。
興味のある方は、以下のリンクよりHPを確認してみてはいかがでしょうか?
第一ハウジング
社名 | 第一ハウジング株式会社 |
本社所在地 | 名古屋市中区栄四丁目15番23号 |
設立年 | 1997年 |
対応エリア | 名古屋市 |
対象物件 | 戸建て・分譲マンション・土地・収益物件 |
第一ハウジングは、名古屋市に拠点を置く地元密着型の不動産会社です。
特徴としては、買取に特化しており、戸建て・マンション・土地・収益物件などあらゆる不動産が買取対象となっています。
リノセル
社名 | 株式会社リアル |
本社所在地 | 名古屋市中区新栄2丁目1番34号 リアル新栄ビル1F |
設立年 | 2000年 |
対応エリア | 東海地方 |
対象物件 | 戸建て・分譲マンション |
リノセルは「株式会社リアル」が運営している、不動産買取サービスです。
名古屋を中心とした東海地方での買取実績が豊富で、2021~2022年度は名古屋圏の買取実績No1を標榜しています。
サービスの特徴としては、戸建てとマンションに対応しており、他社では断られるような「訳あり物件」の買取も前向きに検討する方針のようです。
ハウスドゥ
社名 | 株式会社And Doホールディングス |
本社所在地 | 東京都千代田区丸の内1丁目8番1号 丸の内トラストタワーN館17F |
設立年 | 1991年 |
対応エリア | 全国 |
対象物件 | 不明 |
ハウスドゥは全国に展開している不動産会社であり、名古屋にも店舗を構えています。
買取だけでなく、仲介・買取保証・リースバックなど、様々な売却方法を提供しているため、多様なニーズに応えることができると言えるでしょう。
ただし、名古屋市における買取方針は明らかではないため、検討する際はホームページや査定を通して、自分の物件が買取対象か確認しましょう。
愛知ハウジング
社名 | 有限会社愛知ハウジング |
本社所在地 | 愛知県名古屋市昭和区藤成通1丁目6-2 |
設立年 | 1993年 |
対応エリア | 愛知県 |
対象物件 | 戸建て・分譲マンション・土地・収益物件 |
愛知ハウジングは、名前の通り愛知県に根差した不動産会社で、買取を専門としています。
戸建て、マンション、土地、収益物件など、物件の種別を問わず買取を行っているようです。
また、名古屋市内でも瑞穂区、昭和区、千種区の3エリアの買取に特化しているのも特徴です。
買取会社を選ぶ際の注意点
買取は、仲介と比べると非常にスムーズかつ短期間で売却を終えることができます。
ただし、会社によって買取の条件や対応は大きく異なるため、買取会社選びは慎重に行うべきでしょう。
本章では、買取会社選びで損しないために、気をつけるべきポイントについて解説します。
- 複数の会社の査定を依頼する
- 買取価格の相場を把握する
- 希望のスケジュールを実現できるか
- 残置物を撤去してもらえるか
- 自社で買取している会社を利用する
複数の会社の査定を依頼する
買取査定は必ず複数の買取業者に依頼し、高額査定の業者に買取ってもらいましょう。
買取業者にとって買取は「仕入れ」であり「できるだけ安く仕入れたい」という仕入れ原価意識が働きます。そのため、1社だけに査定を依頼すると「競合他社がいない専属なら少し安い金額を提示しても買い取れるだろう」と、妥当な買取価格より低い金額を提示する可能性があります。
そのため、買取業者に誠実に対応してもらうためにも、買取査定は少なくとも2~3社に依頼し、買取会社間で適度な緊張感をもって競争意識を働かせることが大切です。
また、複数社から買取金額の提示を受けていれば、提示金額がもっとも高い業者へ買取をお願いできます。買取は単にマンションを現状のまま渡して代金を受け取るだけなので、例外はあるものの高額査定の買取業者が良い業者であると判断できるのです。
買取価格の相場を把握する
提示された買取価格が妥当かどうかは、買取業者が再販価格をいくらに設定しているかを聞いて、流通相場と比較することで判断できます。
買取業者が予想する再販価格が流通相場よりもかなり低いなら、提示額が低いと判断できるため、格安で買いたたかれていないかを自分で気づくことができます。ですから、買取を依頼するなら全部任せっきりにはせずに、売主自身でもインターネットで取引事例や成約価格を調べて相場観を養っておきましょう。
なお、買取価格の相場は流通相場の70~80%といわれますが、買取価格を決めるのは「物件の人気度」や「買取業者の競合状況」によります。たとえば、人気エリアにある物件で複数の買取業者が競って欲しがっているような状況なら、流通相場の80~90%など高額の買取価格が提示されることもあるのです。
反対に、住宅ニーズが低いエリアや類似するライバル物件が同時にたくさん売りに出ているような状況など、再販に苦労することが予想される場合には、流通相場の60%などさらに低い査定額になる可能性があります。
希望のスケジュールを実現できるか
買取のメリットとして、売主が引き渡し日を調整できる場合があります。ですから、買取会社を選ぶ際は、自分の希望する引き渡しスケジュール調整ができるか確認しましょう。
まず、仲介は買主が個人なので、買主側の引っ越しやローンのスケジュールを加味する必要があります。そのため、売主が希望する日取りで引き渡しをするのは非常に難易度が高いです。
しかし、買取なら引き渡し時期を売主中心のスケジュールで組むこともできます。ただしどの買取業者も、売買契約から引き渡しまでにはある程度の猶予期限を設けており、基本は1ヵ月で長ければ3ヵ月とされ、あまりにも長いものは対応できないことが多いです。
残置物を撤去してもらえるか
買取は、残置物の撤去処分までを買取業者がおこなうのが一般的です。
残置物の撤去処分に関しては、基本的にはどの買取業者も対応してくれるはずです。ただし、撤去処分には撤去の労力と処分費がかかりますので、その費用を経費として見込んだ買取価格になっています。
もしも、残置物の撤去処分を含まない査定金額が提示されていて、撤去処分を追加で依頼する場合には、査定金額から残置物の撤去処分を差し引く金額調整が入るでしょう。逆に処分費込みで査定されている場合に、自分で撤去処分するなら査定金額を30万円アップするというような金額調整をしてくれるかもしれません。
なお、複数の買取業者が競合している場合には、自社にメリットを感じて依頼して欲しいがために、サービスを付け加えてくれる場合があります。そのような場合には、残置物の撤去処分サービスは基本的に付いてくると考えて良いでしょう。
自社で買取している会社を利用する
買取は、自社で直接買取をおこなっている不動産会社に依頼するようにしましょう。
買取では、自社で直接買取を行っている場合と、買取を元請けして他の買取業者に代行してもらうという2つのパターンがあります。
自社買取なら下記のようなメリットがあります。
- 仲介手数料がかからない
- 担当者が最後まで変わらないのでコミュニケーションがスムーズ
- 事情を直接聞き取ってくれるので安心して任せられる
- スケジュール調整も柔軟に対応できる
一方で、他社が買取を代行する場合には下記のデメリットがあります。
- 仲介手数料がかかる
- 担当者を経由した買取業者と意思の疎通がうまくいかない
- 買取業者中心のスケジュール感で退去を急かされることがある
仲介手数料を抑えられることや、柔軟なスケジュール感にメリットを感じて買取一本でいきたい場合には、インターネットから買取会社に直接問い合わせをしましょう。
名古屋の不動産買取ならすむたす売却
名古屋には不動産買取サービスを提供する会社が多数存在します。その中でもすむたす売却は、売主の方々に、スムーズで手間のない売却体験を提供しており、利用者の方から非常に高い評価を頂いています。
すむたす売却では、物件の直接買取を行っているため、お客様の好きなタイミング(最短2日)で物件を売却することができます。また、不要な家具や家財は無料で処分を依頼することができるため、引っ越しの手間を大きく削減できます。
また、仲介や買取保証による売却も対応しているため、「買取に興味はあるけど、まずは高値で売り出してみたい」というご要望も応えることができます。
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